
開業2年目を迎え、どこまで存在感を示せるか注目される
西九州新幹線が武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎間に開業して9月23日で丸1年がたつ。1周年を記念したイベント実施や観光誘客に向けた取り組みなど、盛り上げ機運が高まっている。
開業区間は66キロで、博多から長崎への移動時間は最速1時間20分と、約30分の短縮にとどまることから、投資に見合う効果が得られるのかと疑問の声もあった。
JR九州によると、「かもめ」の利用者数は今年7月25日までの306日間で200万3千人(1日平均約6万5千人)。前年同期(106万1千人、1日平均約3万5千人)のほぼ倍となっている。数字をどう捉えるかで判断は分かれるが、新幹線のブランド力の大きさがうかがえる。
斉藤鉄夫国土交通相は12日の閣議後の記者会見で、「新幹線が新たに開通した長崎駅や嬉野温泉駅(佐賀県嬉野市)などでは、今後も、駅周辺の開発や宿泊施設の開業が予定されているなど、西九州エリアにさまざまな効果をもたらしている」と評価する。
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