【観国之光 310】新語・流行語 「観光」に国民の関心 本社論説委員 内井高弘


今年の流行語の一つは新型コロナウイルス関連。寒くなってまたぞろ感染者数が増えている(JR上野駅)

 月日のたつのは早いもので、2020年も残すところ1カ月半となった。今年を振り返るには少し早い気もするが、恒例の「現代用語の基礎知識選 2020ユーキャン新語・流行語大賞」の候補30語が5日、発表された。

 まず思い浮かぶのは、新型コロナウイルスに関連する言葉だろう。コロナ関連の言葉をざっと挙げると―。

 「新しい生活様式/ニューノーマル」「アベノマスク」「アマビエ」「エッセンシャルワーカー」「おうち時間/ステイホーム」「オンライン〇〇」「クラスター」「Go Toキャンペーン」「三密(三つの密)」「自粛警察」「ソーシャルディスタンス」「テレワーク/ワーケーション」「濃厚接触者」「PCR検査」などがあり、半数以上を占めている。

 選考委員会は「ノミネート語全てが、コロナ関連でもおかしくないほど新語が登場し、これまで存在する言葉が独特の使われ方をした」と分析している。

 収束の気配は依然としてみえず、同日には感染者が千人を超えた。1日当たりの感染者数が千人超になるのは8月21日以来という。

 北海道では感染拡大が止まらず、独自の警戒ステージを2から3に引き上げ、ススキノ地区で酒類の提供時間を午後10時までにするよう飲食店に要請した。

 再流行の兆しが強まる中、手指の消毒やマスク着用、3密を避けるなど、感染防止対策を心掛けたい。観光関係者も改めて対策を徹底してほしい。

 コロナ禍は観光業にも深刻な影響を及ぼしており、良くも悪くも世間の注目を浴びた。特に、業界の回復を狙ったGo To事業がスタートした当初はトラブルもあってか、テレビや新聞で頻繁に取り上げられた。それだけ観光が身近なものとして捉えられている証であろう。

 政府や自治体が観光需要の喚起に乗り出していることがそれを示している。国や自治体にとって観光は重要な経済活動なのだ。

 ウィズコロナといわれる中、テレワーク/ワーケーションは観光業界の新たなトレンドになっている。ビジネスとして果たして成り立つのか正直分からないが、国も後押ししているだけに、無関心ではいられない。

 自粛ムードが続く中でも、楽しみや流行もあり、「あつ森」をはじめ、「鬼滅の刃」や「ソロキャンプ」なども入った。コロナ一辺倒でなかったのがせめてもの救いだ。

 「カゴパク」や「NiziU」など知らない言葉もある。全て分かった人は流行にとても敏感なのだろう。アンテナを高くして情報収集に努めたいものだ。


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