【観国之光 261】猛暑 旅行意欲減退が心配 本社論説委員 内井高弘

  • 2019年8月12日

埼玉県熊谷市の夏の風物詩「大温度計」。暑さを実感できる

 7月は「梅雨寒」が続いて、「そろそろ夏らしい天気になってもらいたいものだ」と思っていた。が、梅雨が明けた途端、とんでもないことになっている。焼けつくように熱い、まさに「灼熱」という表現がふさわしい暑い日が続いている。

 涼しい印象がある北海道だが、2日の段階で、全173観測地点のうち、9地点で最高気温が35度以上の猛暑日となった。熱中症の疑いで登別市と美幌町、三笠市で男女3人が死亡し、少なくとも66人が救急搬送されたという。北海道でこのありさま。尋常ではない。

 折しも夏の旅行シーズンたけなわ。猛暑が旅行意欲の減退につながらなければいいのだが。

 テレビで熱中症関連のニュースが流れない日はなく、「特別な場合以外、運動は中止を」などといわれると外出は止めようという気になる。観光業界にとってはあまりいい傾向でない。

 JTBによると、今年の夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人は前年比0.1%減の7734万人となっている。国内旅行は同0.2%減の7435万人だが、海外旅行は同3.5%増の299万人で、海外の好調さが際立つ。

 国内旅行の微減は「景気の先行き不透明感や、消費増税への備えなどがある」というが、猛暑の影響がどう出てくるだろうか、心配だ。

 人気の旅行先は、1位沖縄、2位北海道、3位関西(ユニバーサルスタジオジャパン)、4位東京(東京ディズニーリゾート含む)、5位九州となっており、令和の地・伊勢への旅も人気のようだ。

 また、「夏休みで気になる場所」のトップは花火大会で、以下、動物園や水族館、美術館や博物館、東京ディズニーリゾート、温泉の順。

 暑い中、温泉を敬遠する人もいるのではないかと思うが、暑いからこそ温泉に入って疲れを癒やし、冷房の効いた部屋でゆっくりと寛ぎ、おいしい食事を食べるというのもアリか。

 ニュースを見て気になったのが外国人の反応。「東京の暑さはクレイジー、想像以上」という声が多いことだ。日本人がうんざりするこの暑さ、外国人が疲れるのも無理はない。

 そういえば、来年の東京オリンピックは7月24日~8月9日に開催される。暑さ真っ盛りの中での競技、さぞ大変だろうと思う。同時に、観客の体も心配だ。組織委員会は対策に余念がないようだが、しっかりと講じてほしい。

 外国人への目配りも忘れてはならない。安心安全に観戦できるよう、万全の体制を敷いてもらいたい。大イベントでの失敗、失態は観光立国の歩みに大きな影響を及ぼしかねないからだ。

埼玉県熊谷市の夏の風物詩「大温度計」。暑さを実感できる

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