強靭な観光産業の実現目指す
ホテル・旅館を中心とする総合エンジニアリング会社のタップ(東京都江東区、林悦男会長兼社長)は、2022年4月に「宿泊・観光DX事業部」を発足。宿泊業の生産性向上と顧客体験価値(CX)向上のための「ホテルDX」推進と、地方創生・地域活性化に寄与する「地域観光DX」推進に取り組んでいる。
23年11月9、10日に沖縄アリーナで開催された沖縄県最大のIT・DX展示会「ResorTech EXPO2023 in Okinawa(リゾテック)」には、今年6月に設立された一般社団法人沖縄観光DX推進機構(下地芳郎会長)の会員メンバーの1社として出展した。
同機構が本部を置くのはタップが今年6月に開設した「THL沖縄(タップ・ホスピタリティラボ沖縄)」。THLは沖縄県が国内外の情報通信関連産業の一大拠点と目指す、うるま市「IT津梁パーク」内にある国内初の観光DX実証実験施設。観光・宿泊施設における生産性向上と国内外来訪者の快適性向上に向けた実証実験拠点、ホテルテクノロジーサービス研究拠点、高度観光人材育成拠点、地域防災拠点(指定避難場所)などに取り組み、より強靭(きょうじん)な観光産業の実現を目指している。
今回のリゾテックでは、THLを沖縄アリーナのサテライト会場として活用。両会場はシャトルバスで結ばれ、数多くの県内宿泊施設や企業がTHLを訪れた。また会期中に県内高校や専門学校の課外授業もTHLで実施。さまざまなメーカーのロボットを館内で同時にオペレーションする様子や、アプリによる自動チェックインシステム、顔認証ルームキー、サービスロボットなど最新のホテルDXを体験した。
タップのPMS(ホテルシステム)は帝国ホテル、アパホテル、銀水荘など全国約1500軒が導入。沖縄のホテルでも約100軒で稼働している。
リゾテックの開会式