【観光業界人インタビュー】台湾 交通部観光局 周永暉局長

  • 2018年10月9日

周局長

日台観光交流を促進

日本の旅行業界と緊密に連携 2020年までに交流人口900万人へ

9月20日から23日まで東京ビッグサイトで開かれた「ツーリズムEXPOジャパン2018」の出展に合わせて来日した台湾交通部観光局の周永暉局長に話を聞いた。

 ――今回来日した代表団の規模は。

 「台湾観光協会の葉菊蘭会長を団長に、政府・自治体、観光関係の各種協会・団体、航空会社、旅行会社、宿泊施設などから約200人が参加している」

 「デジタル時代となりOTAが進化、またLCCの発展により旅行形態も変化してきている。だからこそ、日本の旅行業界の皆さまとのより緊密な連携が必要となってくる。2本の大樹が根の部分でお互いに支え合っているような関係だ」

 ――日本人の海外旅行先として台湾が適している点は。

 「親日的で親近感を感じていただけること。安全、安心な旅行環境と物価の安さ。近距離で飛行時間が短く、航空路線も多いこと。短時間でも観光を楽しめて、交通も便利なこと。美しい景色、美食、フレンドリーで親切な人々など、たくさんある」

 ――日台間では2020年までに交流人口を900万人にする目標を掲げている。昨年は、台湾から日本に450万人が訪れた。一方、日本から台湾へは190万人。アンバランスな双方向交流が指摘されている。どの程度の比率が望ましいか。

 「1対1とまではいかないまでも、1対1.5とか1対2くらいの比率にはなってほしい」

 ――日台間の教育旅行交流については、日本からの方が多い。

 「2017年は、訪台317校・3万7501人、訪日267校・9123人だった。2011年は、訪台83校・9307人、訪日65校・2680人だった。教育旅行の双方向交流は堅調に成長している」

 「日本では海外修学旅行が活発で、学校単位で団体旅行をする。ただ、台湾の場合、まだ学校自体が海外へよりも台湾内への修学旅行を推奨する傾向がある。高校生や大学生が数名のグループで修学旅行代わりの海外旅行をすることも多いが、この数字はデータに残らない」

 ――日本人は温泉好きだ。近年、台湾の温泉には高品質な宿泊施設が増えている。日本のシニア向けに、台湾の温泉を全面に押し出した観光プロモーションを行ってみてはどうか。

 「『台湾十大温泉』をおすすめしたい。関子嶺温泉、北投温泉、礁渓温泉、谷関温泉、知本温泉、泰安温泉、金山万里温泉、烏來温泉、瑞穂温泉、宝来不老温泉の10カ所だ。台湾の温泉は、全て自然湧出で、色も白や黒など多岐にわたっている。グルメは旅の大きな楽しみの一つだが、台湾の温泉地では宿泊施設内での食事だけでなく、地元の飲食店での名物料理も堪能していただきたい」

 ――2016年に観光局長に就任される前は鉄道管理局長として日台間の鉄道交流を推進された。

 「京浜急行、西武鉄道、東武鉄道など多くの鉄道と友好協定を結んだ。今年8月には、日台の大学生の混成チームが、台湾にある日本と同名の駅32駅を旅して周り、SNSで情報発信するというイベントを行った。台湾を訪れたら、ぜひ鉄道にも乗っていただきたい」

 ――2018台中フローラ世界博覧会(花博)が11月3日に開幕する。

 「今年の11月3日から来年の4月24日までの173日間、台中で開催する。2018年に台湾で開くイベントとしては最大規模のものだ。展示エリアは3会場に分かれており、それぞれの広さは14ヘクタール、30ヘクタール、17ヘクタール。会場間には10~15分間隔でシャトルバスを運行する」

 ――昨年、訪台日本人旅行者に対して旅券残存有効条件の変更があった。

 「日本旅券および米国旅券を所持する訪台旅客に対し、無査証で入境する際の旅券残存有効条件が、従来の3カ月以上から滞在日数以上に緩和された。2017年8月15日の台湾入境時から施行されている。帰国まで有効な旅券を所持していれば入境でき、これまで以上に台湾を訪れていただきやすくなった」

 ――台湾観光局は、外国の旅行会社などに対してさまざまな「エージェントサポートプログラム」を実施している。

 「2018年の場合、(1)クルーズ客船誘致助成(2)訪台教育旅行の学校訪問奨励(3)訪台報奨旅行(インセンティブ旅行)奨励プログラム(4)地方チャーター機誘致助成(5)旅行募集商品パンフレット作製・募集広告補助―などを行っている」

周永暉(Joe Y.Chou)

【聞き手・江口英一】

 

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