【観光業界人インタビュー】ホワイト・ベアーファミリー社長 近藤康生氏

  • 2011年5月7日

ホワイト・ベアーファミリー社長 近藤康生氏

宿の直販支援サイトを開始

「IT旅行商社」を標ぼう

──社名の由来は。

 「スキーが大好きで大学1年の時、スキーツアービジネスを始めた。スキーをイメージできるホワイトベアー(白くま)をブランドに使った」

──学生ツアーが花盛りの時代だった。

 「その頃は私のような大学生がやっているスキーツアーが、関西だけで50団体以上あった。各大学でビラをまいて集客する。ホワイトベアーは、ビラまき兼添乗員の学生スタッフを150人抱えていた。スキーはお金のかかるスポーツだが、集客すれば自分はただでスキーに行けるので皆よろこんでやった。日当はなし。学生だからそれでよかった」

──スキーツアーの催行をやめたのはなぜか。

 「当時は高校時代にスキー修旅を経験したスキー予備軍が大量に大学に入ってきた。スキーマーケットができあがっていた。つくられたバブルだった。その後スキー修旅が廃れると同時にスキーブームも終わった。最盛期に25億円以上あった売上が5億円まで落ちた。ビジネスにならないので95年に撤退した」

──その後“IT旅行商社”へと一気にかじを切る。

 「スキーツアーでは食べていけないという危機感から、沖縄ツアーや海外ツアーなどで減った分の売上を補いながら別途IT化を推進した」

 「96年2月に宿泊予約サイト『ホテルの窓口』(現・楽天トラベル)が開設したが、実は当社も同年7月に『ジャパンホテルシステム(JHS)』という宿泊予約サイトを開設した。当時、彼らの投資額は10億円以上。一方当社の開発費は2500万円。歯が立たず3年間で撤退した」

 「98年にパックツアーの24時間ネット販売を開始した。紙のパンフレット、チラシを徐々に廃止。法人営業もやめてネット販売に特化した」

──渉外セールス部隊を解体すると売上予測が立たなくなるのでは。

 「基本的に大手旅行会社の顧客は会社の看板につくが、中小旅行会社の顧客は営業マン個人につく。個人プレーが横行し、組織プレーにならない。その営業マンが退職したり、独立したりしたら売上もなくなる。ネット販売に特化した方がむしろチームプレイができ、組織は発展する」

──高速ツアーバス予約サイト「高速バスドットコム」も運営している

 「ウィラートラベルと同様に、もともとスキーツアーの主催会社だったこともあり、東京・大阪間などの高速ツアーバスは走らせていた。運行では先行他社に勝てないので、予約サイトに特化した。高速バス予約サイトでは現在、楽天トラベル(楽天バスサービス)に次ぐシェア2位。ヤフートラベル、MSNトラベル(マイクロソフト)、じゃらんnet(リクルート)にもデータベースを提供し、サイトで販売してもらっている」

──マイクロソフト社から「MSNトラベル」のコンテンツ運営を全面受託している。

 「07年にMSNトラベルの国内・海外ツアー予約サイトの運営を請け負った。数字を伸ばせたため、10年からMSNトラベル全体の運営を任された」

 「ポータルサイトの旅行コンテンツを強化するには、バスでもツアーでもレンタカーでもなく、宿泊を充実させる必要がある。ただ宿泊予約の2大巨人と戦うのは並大抵ではできない。そこで新モデルの宿の直販支援サービスをMSNトラベルで6月1日から始める。従来型の手数料従量制ではなく、月額1万5750円の定額料金制とした」

【こんどう・やすお】
56年生まれ。78年関西学院大学商学部卒。在学中の77年にスキーツアービジネス「ホワイト・ベアースポーツクラブ」開始。80年旅行業免許取得。10年中小企業IT経営力大賞(経済産業大臣賞)を受賞。
【聞き手・江口英一】

ホワイト・ベアーファミリー社長 近藤康生氏

 
 
 
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