【観光業界人インタビュー】ソラシドエア 髙橋宏輔社長

  • 2018年2月6日

地域の翼として地域密着 東京とビジネス客も狙う

 ――社長就任後、約半年が経過したが。

 「本拠地である宮崎は、私の本籍地であり墓もある場所。もともと地域の知識もあり印象も良かった。前任は私の以前の上司であり、引き継ぎもうまくできた。就任した時期も良かった。17年6月22日に就任が決まった後、8月1日に就航15周年を迎え、9月1日には羽田―鹿児島線就航10周年のセレモニーもあった。15年という期間は、それなりの長さがある。地域に定着し、『俺たちが育てた』という地元に愛される航空会社となっており、イベントを行う中でもそれは実感している。また、ボーイング737―800型機を導入して6年が経つが、定時性を含め運航の品質が向上した。行政からも高い評価を得て自信になっている。今後は地域と共に会社を伸ばしていきたい」

 ――現在の主な取り組みについて。

 「15周年キャンペーンを次々と打ち出している。まず、機内誌『ソラタネ』を昨年8月号から刷新した。搭乗、降機時に流れるボーディングミュージックも、今年の大河ドラマ『西郷どん』のテーマ曲を担当している富貴晴美さんに作曲をお願いして新しくした。これからも新しい企画を打ち出していく」

 ――中長期の計画は。

 「17年4月に中期計画を発表した。目玉としては、運航の品質安定、グローバル化、ブランドの強化などだ。会社の業績も良くなってきている。今までは国内中心のドメスティックエアラインだったが、これからは、地域の翼としてニーズに応え、インバウンドを取り込むなど新しいチャレンジに取り組んでいく。ホームページも多言語化し、外国人の羽田から九州への旅行に対応する。また、海外チャーター便も増やしていく。国際定期便は、その延長線上にあると考えている。九州・沖縄には中国、韓国、台湾などから旅行客が来ているので、取り込んでいきたい。宮崎は2、3月がプロスポーツのキャンプなどで繁忙期になる。日本人客もうまく取り込んでいきたい」

 ――機内サービスの充実については。

 「12月から機内Wi―Fiサービス『ソラタイム』を開始した。当社は、九州・沖縄の情報を紹介する機内誌に力を入れてきたが、最近は自分のスマートフォンやタブレットをご覧になるお客さまが多いことから、機内エンターテインメント充実の一環として導入した。『笑顔広がる心地よい空の旅』をコンセプトに、ソラシドエアの就航地の食や観光の動画や雑誌を、手持ちのスマートフォンや携帯端末で楽しむことができる。就航している九州6県、地元紙などと一緒にコンテンツを作っている。一方、地上とつなげるインターネット接続サービスは、今のところ考えていない。国内での近距離フライトの中での必要性も疑問だ。当社としては、新サービス『ソラタイム』を地域と共に盛り上げていきたい」

 ――ソラシドエアの強みは。

 「地域密着が強み。現在は、機体に九州の各地域を描いてPRする企画『空恋プロジェクト』を実施している。また、地域と共に東京でソラシドマルシェの開催なども行っている。今後も地域と連携しながら進めていく。客層は、帰省客や女性の旅行客も多い。今後は、東京とビジネス客もターゲットにする。サラリーマンの出張など、移動と宿泊をセットにしたプランの充実も進めていき取り込んでいきたい。首都圏のビジネス客に強いJALやANAに少しでも追いつきたい」

 ――個人的な目標は。

 「人材を強化した強い組織を作りたい。会社を強くするためにもさらに優秀な人材を確保する必要がある。九州の若者は、地元から離れて都会に出ていく人が多い。しかし、東京で就職説明会に参加などして地元に戻ってくる人も多くなってきている。ソラシドエアで求める人材は、まず九州が好きであること。良い人材と共に、会社と地域を盛り上げていきたい」

たかはし・こうすけ=1984年東大法卒、日本開発銀行(現・日本政策投資銀行)入行。経営企画部審議役、金融法人部長、秘書室長、都市開発部長、常勤監査役などを経て、2015年常務執行役員。2016年6月から現職。

【聞き手・長木利通】

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