【竹内美樹の口福のおすそわけ 343】進化するデリバリーピザ その1 宿泊料飲施設ジャーナリスト 竹内美樹

  • 2020年11月20日

 くたびれ果てて、とても料理をする気になれない…。そんな時の強い味方がデリバリー。先日久々にピザをオーダーした。宅配ピザはいろいろあるが、今回は「ドミノ・ピザ」をチョイス。

 理由は二つ。一つは、同社が近頃目覚ましい躍進を遂げているから。かつて出前といえば、そばやすし、中華そばといった店屋物しかなかった。そこに彗星のごとく現れた宅配ピザは、とっても魅力的だった。日本初の宅配ピザこそ1985年に米国から上陸した同社だが、やがて後発のピザーラに追い抜かれてしまう。その後もピザハットを含め「御三家」が熾烈(しれつ)な争いを繰り広げていたが、最近店舗数も売り上げも、ドミノがぶっちぎりの業界1位に躍り出たという。ナゼなのか?知りたかった。

 もう一つの理由は、単純に食べてみたいピザがあったから。昨年の登場以来SNSなどで話題になっている「ウルトラチーズ」だ。まずはこのピザについて。

 直径40センチの生地に、あえてソースもトッピングも省き、オリジナルモッツアレラチーズのみを載せたこの商品、チーズ重量は何と1キロ! 生地は厚手のハンドトス。きっとこの生地じゃなきゃチーズの重みに耐えられないだろう。従って、1ホール3802キロカロリー。普通の活動量の成人女性が1日に必要なエネルギー量およそ2千キロカロリーと考えると、オソロシイ数字だ。

 メイプルソースが添付されており、恐らく途中で飽きて味変が必要になって、最後は苦行の様相を呈するだろうと、発売当初はトライするのをちゅうちょしていた。だが、今は大きさもチーズの量も4段階になったため、一番小さいMサイズ250グラムにチャレンジ。

 チーズは、弾力のある中に独特のふんわりした食感があって美味、ワインも進む。でもやっぱり、だんだん口の中がモッタリしてくる。チーズラバーの筆者でも、コレだけを食べ進めるのはちとキビシイと感じた。だがインパクトの強烈さという意味で、商品企画は成功だと思う。ドミノは他社に比べて尖がったメニューが存在すると言われるが、ヘルシー志向とは真逆の高カロリー系や、にんにくガッツリ系がある。

 ライバルのピザーラが、一流ホテル御用達のベーカリーとピザ生地を共同開発したり、カニやステーキ、生クリーム入りモッツアレラのブラータチーズなど、ぜいたくな食材で高級感を訴求ポイントにしているのとはベクトルが違う。

 生地が7種類あるドミノ、中にはクリスピーな生地3層の間にチーズを挟んだ「トリプルミルフィーユ」なんてのもあり、どれだけ太らせようとしとるんじゃ!とツッコミたくなる。だが、その背徳感で逆に食指が動くのだ。ドミノのこの戦略にハマる人は多いだろう。コレも躍進の秘密なのかもしれない。

 話は変わるが、出前と宅配の違いをご存じだろうか? 「宅配ピザ」という呼び方も、実はドミノが最初だそう。次号ではそんなウンチク話や、デリバリーテクノロジーをご紹介!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

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