【竹内美樹の口福のおすそわけ 339】ケイジャンシーズニング 宿泊料飲施設ジャーナリスト 竹内美樹

  • 2020年10月17日

 「ケイジャンシーズニング」という調味料をご存じだろうか? コレ一つで簡単にケイジャン料理ができるスグレモノだ。例えば鶏肉に振りかけて焼くだけで、ケイジャンチキンの出来上がり! 色は真っ赤だが見た目ほど辛くない。配合はメーカーによるが、パプリカパウダー、チリパウダー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、オレガノ、ナツメグ、タイム、ブラックペッパーなどを合わせたスパイスである。

 どんな味かというと、ネット上では湖池屋のトルティアチップス「ドンタコス」のチリタコス味に例えられている。TV番組「博士ちゃん」でも、大人顔負けの知識を持つ子ども「調味料博士ちゃん」が、ケイジャンシーズニングをトンカツにかけるとおいしいと紹介。今、旬の味なのだ。

 ところで、ケイジャン料理って? 歴史をたどると、そもそもケイジャンとは、北米東部の旧フランス領アケイディア地方がイギリス領になったため、ルイジアナ州に移住したフランス系移民のことだそう。

 彼らのソウルフードケイジャン料理は、18世紀に同州を支配していたフランス、スペインの食文化が色濃く影響し、先住民インディアン、さらにはアフリカから連れて来られた奴隷の持つ食文化も融合したものとなった。その発祥地ニューオリンズはメキシコ湾に面し、ミシシッピ川の河口にあるので、近くで取れるシーフードやザリガニ、ナマズなどを使った料理も多い。こうした食材の臭い消しにも、スパイスが役立ったのだろう。

 ケイジャン料理の代表選手と言えば、アフリカ原産のオクラを使ったスープ「ガンボ」と、炊き込みご飯「ジャンバラヤ」だ。前者はフランスのブイヤベースが、後者はスペインのパエリアが起源と言われる。

 そしてどちらもケイジャンシーズニング味、つまりチリパウダーやオレガノなどのスパイスが効いた味だ。まるでフランス人とスペイン人とアフリカ人がアメリカで出会ったかのような、それぞれに個性的な料理の味を一つに取りまとめるのは、なるほど、コレに限るというワケだ。

 前号に書いたBBQで大好物のソフトシェルクラブを焼いてみた。脱皮したてで殻ごと食べられるこのカニ、外はクリスピー、中はジューシーでカニミソも味わえる。日本では唐揚げで供されることが多いが、米東海岸のチェサピーク湾が名産地なので、アメリカではBBQの食材としてもポピュラーらしい。

 イマドキはやりの、海外から上陸した「手づかみシーフードレストラン」をご存じだろうか? 丸ごと蒸したカニやエビを手でワシワシ食べるのだが、その味付けはほとんどがケイジャン風だから絶対イケるハズと、炭火で香ばしく焼けたソフトシェルクラブにケイジャンシーズニングをタップリかけたら、文句なしの味わい! やっぱりシーフードと相性抜群♪ 実にイイ仕事をしてくれる便利なケイジャンシーズニング。ぜひお試しあれ!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

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