【竹内美樹の口福のおすそわけ 215】ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ その1 竹内美樹

  • 2018年2月28日

ロイズのBENTO PLATE

 ハワイに出掛けてきた。ひさびさのオアフ島で今回行きたかったのが、かつて日本にも上陸したパシフィックリム料理の名店、ロイズとアラン・ウォンズだ。どちらもディナーのみの営業だし、会食の予定もあったため、スケジュールをやり繰りしても片方しか行けない。仕方なくロイズはノースショアにある「ビーチハウス」のランチで我慢して、アラン・ウォンズでディナーをすることに。

 ところで、パシフィック・リムとはいかなる料理か? 直訳すると、環太平洋地域の料理ということになる。両店が日本に進出した折には、決まって紹介文にパシフィック・リムの文字が躍ったものだが、現地では「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」と呼ぶそうだ。多国籍の食文化が集まった、ハワイならではのスタイルなのだと、アラン・ウォン氏自身が語っている。

 今年ハワイ1号店出店30周年を迎えたロイズのオーナーシェフ、ロイ・ヤマグチ氏は、自身の料理を「ハワイにインスパイアされたユーロ・アジアン・キュイジーヌ」と表現している。二人の共通点は、母親が日本人であること。だからこそ生まれたであろう、醤油や味噌など日本の調味料を西洋料理に融合させた、フレンチでもイタリアンでもない新しいテイストの料理が、世界中にウケたのである。

 いずれも、できるだけ地元の食材を使用し、地産地消でハワイを表現することを目指している。両者とも公式サイトに契約農家の名前がずらりと並んでおり、そのこだわりがうかがえる。

 野菜やくだもの、魚介類なら分かるが、食でハワイを感じてもらいたいとするアラン・ウォン氏は、卵や乳製品、肉類まで、可能な限りハワイ産を使うというからオドロキだ。

 さて、実際どんなお料理だったのか? まずは「ロイズ・ビーチハウス」。メニューのトップに「新鮮なローカル食材を楽しむのがロイズのスタイル」と書かれており、地元ノースショア育ちの野菜などが誇らしげに記されていた。「タートル・ベイ・リゾート」の敷地内にあり、海辺に位置する同店。ランチは気軽にいただけるサンドイッチなどが主だったので、ロイズの全てを知るのは到底難しいが、「ザ・サンドボックス」と題された一皿で、その一端を垣間見ることができた。Bento Plateというサブタイトルから想像した通り、複数の料理が一枚のお皿に載っている。ロイズの看板メニュー、ポークリブと魚の味噌焼き、そして寿司飯とププケア産の野菜が盛り込まれたもので、柴漬けも載っているではないか!

 魚はマヒ、つまりシイラの切り身。やや甘めで、和風の味噌焼きと照焼きを足して2で割った感じ。四川風ロイズ・リブは、ちょっとピリ辛で、お醤油の焦げた香ばしい匂いが食欲をそそり、日本人には親しみやすい味。白飯でなく酢飯なのは、本店で寿司を提供しているからだろう。

 さて、アラン・ウォンズやいかに? 次週のお楽しみ!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

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