【直販を増やす】デジタルマーケティングトレンド57 松本慶大


松本慶大氏

 2023年の旅行トレンド「ウェルネストラベル」について、Hotels.com(https://jp.hotels.com/)は、エクスペディアグループが日本を含む18の国や地域の男女2万4千人を対象に実施した「2023年の旅行に関する国際意識調査」をもとに、日本の旅行者の23年旅行・ホテルのトレンド予測を発表した。

 その調査によると、日本に関しては、旅行者の47%が「2023年の次の旅行は『ウェルネス』&『リトリート』にプライオリティを置きたい」とのことだった。ウェルネスのトレンドは近年注目されているが、コロナを経て日本人のウェルネスへの関心、注目度は高まったといえる。

 日本人のウェルネストラベルに興味が増した理由としては、コロナ禍のストレスや、行動自粛、外出制限などがある。自由に旅行に出掛けることができない日々が続いたことから、日本人旅行者の49%は「以前よりも心身の健康を重視するようになった」と、ウェルネストラベルへの関心の理由を挙げている。

 ホテル・旅館の宿泊施設に対して期待するウェルネス要素については、日本と世界で重要視している要素が異なり、世界では、プールやフィットネス施設など施設ハード面での要素が重要視されている。一方、日本では、「ルームマッサージ」や「ヘルシー・デトックス食事」など、宿泊施設で体験できるサービス面、ソフト面での要素を重要視しているということが明らかになった。

 この調査結果から、宿泊施設としては、ウェルネスを意識したサービス(ルームマッサージやスパ、エステ)を展開する、または拡充を検討することが重要だ。また、館内レストランのメニューについては、ウェルネスを意識したヘルシーメニューを提供することが必要になる。
 既に提供しているサービスについては、公式ウェブサイトや、SNSで情報発信を行い、ウェルネス関連のハッシュタグも調べて投稿してほしい(#ウェルネス15万6千件、#ウェルネスツーリズム3379件、#ウェルネストラベル237件、23年2月6日時点)。

 ホテル・旅館内の付帯するサービスについては比較的情報量が少ないページが多い印象だ。マッサージやエステのメニューやレストランメニューについて、プラン・商品名と金額を羅列するだけでなく、滞在が具体的にイメージできるように、それぞれの楽しみ方(チェックイン~チェックアウトの間にどのように体験するのか)を機能価値(Function Value)×体験価値(Experience Value)で訴求する。この取り組みが唯一無二の差別化になると思う。

 群馬県にある別邸仙寿庵様にご協力いただき、新たに作ったサウナの魅力×新しい旅のスタイルを動画
https://www.youtube.com/watch?v=rSkGP8-ZRgM)で紹介した。公開後、再生回数は少ないが、動画を見た人からの予約が入っているようだ。ご参考までに。

 (コレリーアンドアトラクト代表取締役)

 
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