創業享保元年の老舗宿
山形県蔵王温泉の深山荘高見屋は、創業が享保元年(1716年)。300年以上の歴史を持つ東北屈指の老舗旅館だ。創業以来、こんこんと湧き出る名湯。それを求めて江戸の昔から多くの旅人が訪れ、心身ともに癒やされてきた。
温泉街の中でも高台に位置し、見晴らしが良いことから、歴代の山形藩主の常宿とされてきた。そして同館を常宿とした皇室の方々も多い。昭和16年の三笠宮さまに始まり、同25年に高松宮さま、翌26年は天皇陛下が皇太子時代、3人のご学友とともに4日間、宿泊されている。
今から1900年前、日本武尊の東征の際、従軍した吉備多賀由により発見されたという温泉は、強酸性の硫黄泉。美肌効果や血管を若返らせる効果があるという。この良質の温泉を「長寿の湯」「せせらぎの湯」などの九つの浴槽で、掛け流しでぜいたくに使っている。
山の味覚を中心とした会席料理、1日4組限定の蔵王牛を使った同館名物「すきしゃぶ鍋」も味わいたい。
▽山形県山形市蔵王温泉54。TEL023(694)9333。http://www.zao.co.jp/takamiya/
風格漂うエントランス
タカミヤホテルグループ|山形県・創業約300年の旅館・ホテルグループ
※本特集記事は、観光経済新聞4月27日号(新天皇陛下の御即位前)に掲載したものです。