【焦点課題】T-LIFEホールディングス 社長 石川邦大氏に聞く

  • 2021年12月15日

石川社長

グループ再編の狙い

個人、法人の2社体制に 得意分野共有し。営業強化

 T―LIFEホールディングスは来年1月1日付で子会社の旅行会社5社を再編。ホールディングスを含めて2社体制にする。再編の概要と狙いを石川邦大社長に聞いた。

 ――新体制の概要をお聞きしたい。

 「グループのタビックスジャパン、東日観光、トラベルイン、東京旅行、湯旅を事業分野別に再編し、T―LIFEホールディングスと、東日観光から商号変更するT―LIFEパートナーズの2社体制にする」

 「T―LIFEホールディングスはタビックスジャパンの個人旅行事業とトラベルイン、東京旅行を吸収合併する。主な業務はグループの仕入れ、一般管理と個人旅行事業など。一方、東日観光から商号変更するT―LIFEパートナーズは、タビックスの法人旅行事業と湯旅を吸収合併する。教育旅行、インバウンドを含めたグループの法人旅行事業を担う」

 ――再編の目的については。

 「持続的な成長のための営業と個人旅行販売の強化だ」

 「3年前にホールディングスを立ち上げ、グループ全体の最適化を図るため、さまざまな取り組みをした」

 「事業会社ごとにあった一般管理や仕入れ手配など、重複していた部門を集約した。その効果はというと、新基幹システムが稼働したことによりマンパワーとしては3分の2ほどで行えるようになった。人事制度の統一化で、グループ内で共同の採用ができるようになり、結果としていい人材を確保できるようになった」

 「営業については効果が出たものとそうでないものがあった。効果が出たものは、各社に共通する得意分野の強化だ。例えばタビックスも東日もバリアフリー旅行が得意だが、そのノウハウを共有することでホールディングス設立前に年間約2万人の取り扱いを3万人以上に増やすことができた」

「思うように効果が出なかったのは、各社が独自に持つ得意分野。例えば東日のインバウンドなどは、ノウハウを共有するには出向や転籍などが必要で、思うように進まなかった」

 「今回、各社を個人旅行事業と法人旅行事業の二つの塊にしたのは、各社が持つ得意分野をグループ全体で共有し、強化しようと思ったからだ」

 ――個人旅行事業、法人旅行事業それぞれの施策について。

 「個人旅行事業の持続的な成長のためにはお客さまに選んでいただける企業であることが必須だ。そのためにお客さまの多様化するニーズに対応できるようテーマ性の高い商品のラインアップを増やすことに加え、当社をご利用いただいたお客さまにファンになっていただくためのホスピタリティの強化が重要だ。手間がかかることでもきちんと取り組んでいきたい」

 「法人旅行事業は教育旅行やバリアフリー旅行、インバウンドなどお客さまから見てコンサルティングが必要な分野をさらに強化拡大していく」

 ――組織再編はコロナが影響したか。

 「コロナが収束しても、マーケットが以前のように戻ることはないと思う。ウィズコロナ、アフターコロナを見据えて、将来に向けて生き残るには再編を早く行った方がいい、という意識はあった」

 ――旅行業各社が旅行の範疇(はんちゅう)を超えた取り組みを進めているが、御社は。

 「グループ内に新たなシステムとコールセンターができた。旅行以外のソリューションビジネスに取り組める体制が整った。コロナ禍のようなことが再び起きる可能性がある。社会のさまざまなニーズに対応したい」

 ――協定旅館ホテル、施設運輸との関係は。

 「どうすれば送客が増えるか、協定旅館ホテル連盟、施設運輸連盟の皆さまにご相談をした上でしっかり対応したい。近年お客さまの旅に対するニーズが多様化する中、各施設や機関の皆さまの特徴をきちんと理解した上でお客さまのニーズに合った商品やサービスを作っていくことが重要だと思う」

 「法人旅行ではインバウンド、教育旅行やバリアフリー旅行など弊社の得意分野を生かした取り組みを強化したい。また個人旅行では企画部署やコールセンターの集約発足により、従来、企画造成箇所でしか販売できなかった商品が、今後は新規地域での販売も容易になる。大都市圏への積極展開を昨年より始め、手応えを感じている。早く結果を出せるよう、しっかり取り組んでまいりたい」

 

石川 邦大氏(いしかわ・くにひろ)=1961年生。立教大学法学部卒業後、東急観光入社。2008年同社(トップツアーに社名変更)社長。2015年タイヘイ旅行グループ顧問。2018年から現職。

【聞き手=森田淳】

 
 
 
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