琵琶湖疏水を楽しむ「びわ湖疏水船」が、大津閘門の電動化により大津閘門(こうもん)―大津港まで航路を1.5キロメートル延伸し、3月28日から春シーズンの運航を開始する。延伸により、上り便では広大な湖上の景色を、下り便では琵琶湖から大津閘門を通って疏水に入るという明治期の物流の風景を疑似体験を楽しめる。風情ある水路沿いの桜並木や新緑の青もみじなど、春シーズンならではの自然も味わえる。
琵琶湖疏水は1890年に造られた、琵琶湖から京都へと水を運ぶ人口運河。2020年に疏水沿線全域が日本遺産に認定された。竣工以降、現在でも水道用水、発電用水、かんがい用水、工業用水を供給するなど、さまざまな都市活動を支える重要な都市基盤施設となっている。今回の延伸計画は昨年実施したクラウドファンディングも功奏し、実現した。
今年の春シーズンの運航期間は6月9日まで。延伸により乗船時間も30分延長し、専門ガイドが案内する。京都市・滋賀県のふるさと納税先行予約枠、一般販売枠ともに受け付けをスタートしている。問い合わせはびわ湖疏水船受付事務局TEL075(365)7768。
大津閘門を通るびわ湖疏水船