新型コロナウイルスによるパンデミックで、観光業は壊滅的な打撃を受けている。しかし、観光業はこれまでもさまざまな逆境に直面し、それを乗り越えてきた。コロナ直前にも観光業はオーバーツーリズムに見舞われ多くの問題が存在した。
コロナ終息後には観光客が戻ってくると予想されるが、回復後の観光業はコロナ前とは違った形を目指さなくてはならない。「観光客がたくさん訪れる」「住民が幸せになる」「持続可能である」という矛盾しがちな課題を抱えている。
世界から愛される観光大国カナダ。そのフォーゴ島、バンクーバー、ハイダグワイ、ケープ・ドーセット、オカナガン、チャーチル、バンフ、プリンス・エドワード島で実際にあった八つの事例を紹介しながら、これからの観光業をどのように立て直していくべきか考えるヒントを探る。
発行は日経ナショナル ジオグラフィック社。定価は1800円(税別)。