ただの女性経営者とも違う、地域の顔としての責任や土地の文化までも背負う彼女たちが、世界でも類を見ない、日本独自のサービス業の内情を赤裸々に語ってくれた―(「はじめに」より抜粋)。
温泉エッセイストとして、新聞、テレビ、雑誌、ラジオで活躍する山崎まゆみ氏の最新刊。温泉旅館の女将に焦点を当てた。女将の1日、エピソード集には多数の女将が実名で登場。匿名座談会では、ベテラン女将5人が旅館の裏側を語りつくす。等身大の女将を浮き彫りにした1冊。
「女将とは『女の将軍』である」。なるほど、お客への細やかな配慮をする女性が陣頭に立ち、その采配のうえで旅館が成り立っていた。そして旅館には家業であるがゆえの喜びや苦悩が重たくのしかかる―(「おわりに」より抜粋)。
価格は650円(税別)。文春文庫、222ページ。12月8日発売。問い合わせは、文芸春秋TEL03(3265)1211。