第16回中国人の日本語作文コンクールで3等賞以上を受賞した作品81本を掲載している。同コンクールの募集テーマは(1)新型肺炎と闘った中国人たち―苦難をいかに乗り越えたか(2)新型肺炎から得られた教訓や学んだこと(3)ありがとうと伝えたい―日本や世界の支援に対して、の三つ。
最優秀賞(日本大使賞)に選ばれたのは、大連外国語大学4年の萬園華さんの「私たちを言葉が繋(つな)ぐ」。今年のコロナ流行に際して、日本から送られた支援物資とそこに書かれていたメッセージ、そして、2008年四川大地震に駆け付けた日本の救援隊の真摯(しんし)な姿とを重ね合わせて、感謝の意を表し、同時に「将来、一人前の通訳者になるために日本語をしっかり学ぶ」と意欲を新たにする作品だ。
日本僑報社・日中交流研究所が主催する「中国人の日本語作文コンクール」は、日本と中国の相互理解と文化交流の促進をめざして2005年から開始。中国の学校で日本語を学ぶ中国人学生を対象として実施し、20年に第16回を迎えた。16年間で中国全土の300校を超える大学や大学院、専門学校などから4万9287人が応募した。
価格は2千円(税別)。271ページ。12月12日発行。問い合わせは、日本僑報社TEL03(5956)2808。