【日本茶インストラクターが勧める 素敵なお茶生活 60】究極の日本茶 繁田聡子


 これぞ「究極の日本茶」と断言できるお茶を、私は知りません。存在するとさえ思っていません。なぜなら、人それぞれ「味覚と心の持ちよう」が違うからです。

 ただ「深い味わい」と「くつろぎ」を提供できる飲料の一つが、日本茶であるとの確信はあります。「あー、おいしい」と心からほっとし、ゆとりのひとときを過ごしていただける茶業にたずさわれるのは、幸せなことです。

 日本茶、紅茶、コーヒーの水出し方法は同じようにありますが、湯温の変化による味わいの違いを楽しめる飲み物が、日本茶の他にあるでしょうか。ぬるめに淹(い)れたまったりとしたお茶に癒やされ、熱くてきっぱりとした苦渋いお茶でシャキッとする。そのどちらにも対応できる柔軟さが、日本茶にはあります。

 一方的な価値観だけで判断し、レッテルを貼り、物事や人を区別する傾向が強まっている風潮に、茶々など入れたい心境です。

 「そろそろ、お茶にしませんか」。

 テアニンの力を借りて、心を穏やかに、そして頭を柔らかくいたしましょう。

 ※「素敵なお茶生活」は今週号で終了いたします。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒