急須をお求めになる時の基準は何でしょうか。
産地、価格、デザイン、持ちやすさ、茶殻の捨てやすさなどの中で、各人、優先順位は違っていて当然ですが、日用品という点からすると、大きさ、形も含めて使いやすさを第一条件にされることをお勧めします。また、日々目に触れるものですから、デザイン的にもお気に入りの物を選ばれたらいかがでしょう。少々値が張っても1年、12カ月で割り算してみては? 1日当たりの単価も判断基準に加えてみて下さい。お気に入りを使うと扱いも丁寧になるし、お手入れにも気合が入るというものです。
湯呑(の)み茶碗も、お客さま用として食器棚に飾っておくだけでなく、たまには家族のため、ご自身のためにお使いになってみませんか。ワインとグラスの関係同様、お茶も、急須と茶碗とで確かに味が変わります。
煎茶を淹(い)れる時、湯温に気を付けているものの、「こく」が足りないと思っている方は、お猪口(ちょこ)やぐい呑みを使ってみて下さい。いつもより少ない湯量で淹れることにより、同じお茶がより深い味わいとなるはずです。
2煎目は、いつも通りの湯量で、湯温を少し上げてお淹れ下さい。1煎目とは違った爽快な渋味を感じることと思います。ぜひ、お試しを。