秋には、杉並区の産業祭りに「小学生向けの急須体験」として参加し、盛況でした。真剣な様子で急須を使い、お茶を淹(い)れ、ホッとした顔でおいしそうに飲む子供たち。熱いお湯に気をつけ、両手で急須を扱い、丁寧にお茶を淹れる、その気持ちも所作もきっとその子にとって良い経験になったはずです。
1杯、100円からございます。煎茶、焙じ茶、玄米茶、などなど。冷茶もできます。
全国展開の試みですので、「お茶Bar」を一度、体験なさってみませんか。お茶屋の敷居は決して高くはありませんよ。お待ちしております。
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1月中は着物で接客をします。何よりお客さまが喜んで下さいます。
春、秋と防虫剤の入れ替えしかしていなかった和だんすに、仕付糸が付いたままの着物が何枚もあるのに気がついたとき、「母の思いを無駄にしては申し訳ない」と、着付けを習い始めました。昔、接客の仕事のために機内のトイレで和服に着替えたこともあったのですが、付け帯(最初からでき上がった形の帯)でしたので、着付けができるとは言えない状態でした。
着慣れるとはよく言ったもので、自分で着付けをするとまったく苦しくなく快適です。腰痛持ちの私など腰は安定するし、草履で足も疲れません。90歳を過ぎた盛岡の梅子大叔母が縫ってくれた着物に、水屋着を羽織って立ち働きます。すべての作業に何の支障もありません。
若くして亡くなった義母の和服も着ます。夫の妹が分けてくれました。残念ながら会うことはかなわなかったのですが、姑(しゅうとめ)とのつながりのようなものも感じています。
洋服で育ち、その便利さを知った上での和服の選択。和服の持つ季節感の再認識。
紅茶、コーヒー、ウーロン茶などの味わいを楽しんだ上で、日本茶の良さに気づく、そんな人たちが増えますように。