コンサルタントのリョケン（静岡県熱海市）は7月5、6日の2日間、暖灯館きくのや（滋賀県おごと温泉）を会場に事例研究セミナーを開催した。約4年ぶりのリアル開催となった同セミナーのテーマは「今こそ変わる時！ 取組事例から現状を打破する方法を見つけ出す」。旅館・ホテルの経営者や幹部を中心に、約40人が参加した。
1日目の会場施設による事例紹介では、きくのや代表取締役社長・池見喜博氏や若女将の池見慈子氏らが講演。「設備投資のステップ」「売上および損益実績」等の各観点から、同館の客室の高品質化と独自の価値の提供、顧客満足度の向上を目指す取り組みについて解説した。
リョケン社長・佐野洋一氏は、同社発刊の「令和5年 旅館の経営指針『ゼロベース発想』に立つ商品づくり」に沿って、今後行うべき商品戦略の方向性を提言した。
2日目には三つの事例講演を実施。清流山水花あゆの里（熊本県人吉温泉）の事例講演では、豪雨災害からの復旧を契機に同館が取り組んだ宿泊特化、高単価・高収益旅館への戦略転換を紹介した。「経営改善（または高収益経営）に向けた取り組みとその成果」では、従業員全員での会議を実施し、口コミ評価やクレーム事象を共有し、対策を実施した事例を紹介した。「自館にあわせて進化させる『料理』商品アプローチ」では、料理を進化させるための改革手法を旅館の実例から説明した。
リョケンは事例研究セミナーを9月5、6日に金太郎温泉（富山県魚津市）でも開催予定。同セミナーの詳細は同社ホームページ（https://www.ryoken-jp.com/seminars/case_study202309）。問い合わせ先は同社事例研究セミナー事務局ＴＥＬ0557（83）2120。
