【旅館ホテルのおもてなし 55】焼酎 大谷 晃


 焼酎も大変人気のある飲み物です。

 日本酒が醸造酒に対し、焼酎は蒸留酒です。醸造酒は、発酵が完了してからお酒を搾り出す、またはろ過してから製品になりますが、蒸留酒は発酵したもろみを加熱し、アルコール分や味や香りを蒸発させ、その蒸気を再び冷却することで凝縮した液体が集められ製品となります。そのため、醸造酒に比べて蒸留酒のほうがアルコール分も味も香りも濃厚な傾向にあります。焼酎と同じ蒸留酒には、ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどがあります。

 ●焼酎にも2種類

 焼酎と一口に言っても、製法の違いによって2種類あります。単式蒸留焼酎または焼酎乙類と、連続式蒸留焼酎または焼酎甲類です。ほかに、両方をブレンドした混和焼酎もあります。

 単式蒸留焼酎または焼酎乙類

 本格焼酎・泡盛が該当します。単式蒸留とは蒸留を1回しか行わない製法のことで、これにより米、麦、芋などの原材料の持つ香りや味を生かした酒を造ることができます。発酵が完了したもろみを加熱し、蒸発した成分を冷却、凝縮して集める方式です。ストレートで味わうほか、お湯割りや水割りなどの楽しみ方が適しています。

 連続式蒸留焼酎または焼酎甲類

 連続的に蒸留を繰り返す連続式蒸留機で造られる焼酎を言います。原料の風味を残さずに、効率的に高アルコール度数の酒を造るのに用いられます。そのため本格焼酎のような素材本来の味や香りはありません。こうしてできた焼酎はホワイトリカーと呼ばれ、梅酒やフルーツ酒を造る時に使用されます。果汁やソーダ、ジュース類で割って飲む「酎ハイ」などの楽しみ方があります。

 混和焼酎

 先の2種類を混ぜて造られるのが混和焼酎です。混和する比率により、単式・連続式蒸留混和焼酎と連続式・単式蒸留混和焼酎があり、混和比率が表示されます。

 ●本格焼酎・泡盛

 単式蒸留機によって造られるために原料それぞれの風味が生かされ、自然のうまさを味わえます。

 ・米焼酎―米ならではの香りと風味、まろやかな味わいが特徴。
 ・麦焼酎―麦特有の香ばしさと甘みがあり、淡麗で風味も爽やか。
 ・芋焼酎―サツマイモ特有の甘みとふくよかな香りが特徴。
 ・蕎麦(そば)焼酎―ソバの香りとコク、さっぱりとした飲み心地が魅力。
 ・黒糖焼酎―サトウキビによる上品な甘みと軽い口当たりが特徴。
 ・泡盛―タイ米を原料に、独特の風味と深いコク、香りが魅力。

 お湯割りには本格焼酎6に対しお湯を4にする”ロクヨン”がおすすめです。焼酎はお湯よりも比重が重いので、グラスにはお湯を先に、その後本格焼酎を注ぎます。グラスの中で対流が起こり、自然に混ざるため、芳醇な香りと味が湯気と共に一段と引き立ちます。また、本格焼酎をベースにオレンジジュースやママレード、炭酸、梅酒、カシスなどを加えた”カクテル”も一味違った焼酎を味わえるのでおすすめです。

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 ■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。
 =次回は1月1日付に掲載します

 
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