【新年あいさつ】日本らしいホスピタリティを 国際観光日本レストラン協会会長 安田眞一

  • 2020年1月10日

安田会長

 昨年5月1日、新天皇御即位により「令和」の幕が開き、即位礼正殿の儀や大嘗祭も無事終わり、祝賀パレードでは、皇居に虹が架かるという奇跡もございました。皆さま「令和」の初めての正月を、心静かにお迎えになられたこととお慶び申し上げます。

 いよいよオリンピック・パラリンピックの年となり、開幕まで200日を切ろうとしております。外国人観光客を、どのように日本らしいホスピタリティーでお迎えできるか、JAPAN ONE TEAMの真価が問われることになります。

 東京ばかりでなく日本全国で、箱物建設ラッシュでございます。さらに2025年には大阪万博が決まっており、IR法案によりカジノ建設も決まりつつあります。外国人労働力の導入は避けて通れないことですし、サービス業の人材不足はますます深刻なものでございます。本格的な人材育成の教育機関創設を望んでやみません。

 レストラン協会では昨年、ニューヨーク研修ツアーを実施し、ニューヨークの北2時間ほどのハイドパークにあるCIA「カリナリー・インスティチュート・オブ・アメリカ」という世界一の料理学校に行ってまいりました。ハドソン河の辺りにある、何と18万4千坪(東京ドーム13個分)のキャンパスには、39の実習教室、五つの実習レストラン、ベーカリーカフェや料理関係の蔵書6万3千冊の図書館もあり、2千名余の生徒が在籍しています。2年制と4年制があり、CIAは外食産業界「カリナリーアート」のハーバード大学と呼ばれているそうです。技術だけではなく、経営学、マーケティング、労務管理などレストランサービスの総合的な教育機関です。

 あの伝説的なグラン・シェフポール・ボキューズも、CIAの施設とカリキュラムの素晴らしさから、息子さんを入学させたことでも、CIAは有名になりました。ニューヨークにあるレストランのトップ・テンのうち、七つのレストランシェフがCIA出身者だそうです。日本でも人材育成機関の整備が急務かと存じます。

 もう一つニューヨークでの体験ですが、台風19号の影響で、10月12日(土)夕方羽田着予定のJAL便が欠航になってしまい、3日間ニューヨークに足止めとなりました。ちょうど土日月曜と、クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見した「コロンバス・デー」の連休に当たり、ホテル難民を経験いたしました。普段2、3万円のホテルが、軒並み7万円に高騰しておりました。

 渡米前にドキュメンタリー映画「ニューヨークが恋したホテル、ザ・カーライル」をたまたま見ました。こんな素敵なホテルに一度泊まってみたいものだなと思っておりましたので、早速、マンハッタンでギャラリーYOSHIIを経営の吉井さんに電話をしてもらいました。「安田さん1部屋だけあるそうだけど、どうします?」とのこと。「お願いします」と迷いなく頼んでしまいました。

 絵本作家のベーメルマンスが壁画を描いた「ベーメルマンス・バー」が有名で、夜はジャズのライブハウスになり、かつてウッディ・アレンがクラリネットで出演していたこともあるとか、J・Fケネディが最上階の部屋を所有していて、マリリン・モンローと逢瀬を重ねていたということでも有名になりました。ジョージ・クルーニー、テニスのロジャー・フェデラー、ジャック・ニコルソン、ジャクリーヌ・ケネディ・オナシス、ポール・ニューマン、英国王室ウィリアム王子など世界中のセレブに愛された、五つ星ホテルです。ちなみに麻生財務大臣もお泊まりになるようです。

 常連の顧客のためには、枕カバーに、宿泊客のイニシャルが刺繍(ししゅう)され、決して使い回しはしないとのこと。究極のおもてなしが、ガッチリとVIPの心をつかんでいます。ジョージ・クルーニーは「まるで我が家のように居心地が良く、また帰って来たくなるホテル」と語っています。その秘密は、何といっても常駐スタッフの、あふれるような笑顔と温かさが、時を忘れさせる魅力となっているのではないでしょうか?このことは、もちろんレストランについても言えることですが、日本では、どちらの旅館?ホテル?レストラン?でしょうか? 常連さんになってみたいものです。

 
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