【年頭所感】内閣総理大臣 安倍晋三

  • 2019年1月14日

内閣総理大臣 安倍晋三

 新年あけましておめでとうございます。

 平成最後となる初春を、皆さまにおかれましては、穏やかに迎えられたこととお慶び申し上げます。

 昨年は、全国各地で大きな自然災害が相次ぎました。被災者の皆さまが一日でも早く心安らぐ生活を取り戻せるよう、政府一丸となって復興を進めてまいります。

 平成はバブルとともに始まり、経済はその後、長いデフレに突入しました。失われた20年、就職氷河期の到来、未曽有の自然災害。人口が減少する社会は成長できない。「諦め」という名の壁が日本を覆っていました。

 私たちは、この壁に挑みました。

 6年がたち、経済は成長し、若者たちの就職率は過去最高水準です。この春の中小企業の皆さんの賃上げ率は20年間で最高となりました。生産農業所得はこの19年間で最も高くなっています。

 故郷を想う皆さんの情熱によって、被災地は力強く復興を遂げつつあります。地域の皆さんが磨きをかけた伝統、文化、心のこもったおもてなしによって、外国人観光客数は1千万の壁を突破し、3千万人を超えました。

 景気回復の温かい風が全国津々浦々に届き始める中で、地方の税収は過去最高となりました。

 本年は、最大の課題である、少子高齢化の壁に本腰を入れて立ち向かいます。この秋から幼児教育無償化をスタートさせます。未来を担う子どもたちに大胆に投資し、子どもから現役世代、お年寄りまで、全ての世代が安心できるよう、社会保障制度を、全世代型へと大きく転換してまいります。

 女性も、男性も、若者も高齢者も、障害や難病のある方も、誰もがその能力を存分に発揮できる「一億総活躍社会」が本格始動いたします。

 近年、若者たちの意識が大きく変わり、地方移住への関心も高まっています。このチャンスを逃さず、地方への人の流れをもっと分厚いものとしていきたい。未来の可能性に満ちあふれた地方創生を進めます。

 外交面でも、本年は大きな課題に挑戦いたします。米朝首脳会談、日露平和条約交渉、日中新時代の到来など、大きな転機が訪れる中で、戦後日本外交の総決算を果断に進めてまいります。

 そして、わが国は、G20サミットの議長国として、トランプ大統領、プーチン大統領、習近平国家主席をはじめ、世界のトップリーダーたちを大阪の地にお迎えします。まさに、日本が世界の真ん中で輝く年となります。

 5月には、皇位継承が行われ、歴史の大きな転換点を迎えます。平成の、その先の時代に向かって「日本の明日を切り拓く」1年とする。その先頭に立つ決意です。

 国民の皆さまから大きな信任をいただき、内政、外交にまい進し、ようやくここまで来ることができました。少子高齢化、地方創生、戦後日本外交の総決算、課せられた使命の大きさを前に、ただただ、身が引き締まる思いです。

 継続を力とし、これまでの積み重ねを、そして、国民の皆さまからの信任を大きな力として、残された任期、全身全霊で挑戦していく覚悟です。

 私たちの子や孫たちに、希望にあふれ、誇りある日本を、引き渡していく。そのために、私の情熱の全てを、傾けていくことをお誓いいたします。

 おわりに、本年が、皆さま一人一人にとって、実り多き素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

内閣総理大臣 安倍晋三

 
 
 
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