人手不足に悩む温泉旅館で、客室部門・接客部門をサポートする「MEG(メグ)システム」の導入が増えている。そのうちの1軒、群馬県草津温泉の高級旅館「奈良屋」(全35室)の佐伯達也総支配人に話を聞いた。
――導入の経緯は。
「コロナ前から慢性的な人手不足で、リゾートバイトなど各種の派遣サービスを使っていた。ただ、2~3カ月の短期が多く、ようやく仕事を覚えた頃に人が変わってしまう。新人には最初から教育が必要なので、非常に効率が悪かった。MEGシステムのことは3年前にネット検索で知った」
――MEGシステムの良さは。
「22年4月からMEG(仲居)を派遣していただいている。彼女たちは派遣社員ではなく、ワークステーションMEG社に採用された正社員。社会人教育、接客教育を受けた上で、チームとして宿に来てくれた。他の旅館での経験があるリーダーMEG1名と新人MEG2人。リーダーが後輩の面倒を見てくれるので、安心して仕事を任せられた。1年間の契約満了まで同じメンバーで働いていただいた。23年度もメンバーの入れ替わりはあるが継続して契約させていただいている」
――他の派遣会社と比べてコストはどうか。
「例えば2カ月間で入れ替えだと教育期間を含めてダブルで人件費がかかる期間が発生する。それを考慮するとMEGシステムを導入した人件費は他と変わらない。長くいると接客スキルや周辺観光知識も上がっていくので、宿全体のサービス品質レベルは向上している」
この件についての問い合わせ先は、ワークステーションMEGTEL06(4391)8803。
新御組み上げの湯
客室「りんどう」