空気環境対策を万全に
大分県の由布院金鱗湖畔に佇む由布院御三家の名門旅館、亀の井別荘。約1万坪の敷地の中には、14の離れと六つの洋室を用意。客室全ては源泉掛け流しの温泉を堪能できるほか、料理は地元の食材をふんだんに使用。客室、館内のレストラン、庭内の食事処で提供する。
同館は2018年末、インフルエンザがまん延する年末年始に備え、「お客さまと従業員に安心できる環境を提供できないか」と考え空気環境対策を検討。休憩所や事務所を含む従業員が集まる場所に空気感染対策に万全を期しているエアロシールド社が製造した紫外線照射装置「AEROSHIELD(エアロシールド)」を採用した。「今日までインフルエンザに罹患(りかん)したスタッフはいない」という。
日立システムズが販売を担当するエアロシールドは、小型無音設計の特殊なルーバー(仕切り板)構造による紫外線の水平照射を実現。高さ2.1メートル以上の壁面や天井面に紫外線の層を形成。人が生活する空間に影響を及ぼすことなく、24時間使える。
除菌作用のある253.7ナノメートル短波長の紫外線(UV―C)ランプを搭載し、空調や人の出入りなど屋内で起こる空気の自然対流を用いたことで、空気中の浮遊菌を減少させるという。
また、同装置を厨房に設置しており、「今日まで食中毒の発生はなく、HACCP対策としても有効」と話す。
亀の井別荘では、25畳の空間に対応するUKP18を9台と、13畳向けのUKP09を4台の合計13台が稼働。今後も追加購入を図り、宿泊客を万全の態勢で迎え入れる計画。
「宿泊する方に気づかれない接客かもしれないが、お客さまへの思いやりを大切にしたい」と話す。
この件についての問い合わせ先は、日立システムズAEROSHEIRD事務局(aero-shield@hitachi-systems.com)
大広間に設置したエアロシールド
亀の井別荘