【口福のおすそわけ 384】おいしいご飯が食べたいっ!~米飯料理編~ 竹内美樹

  • 2021年10月2日

竹内氏

 前回までの白飯に代わって、今回は「米飯料理」がテーマ。「米料理」と言ってしまうと、ベトナムの米粉麺「フォー」やライス・ペーパーの「生春巻」、タイの米粉焼きそば「パッタイ」なども入るが、あくまで米粒のまま食す「米飯料理」だ。

 米を主食とする国は案外多いが、日本ほど米飯料理のバリエーションが豊富な国は他にないだろう。和食だけでも、炊き込みご飯、混ぜご飯、雑炊、お茶漬け、おむすび、丼物、お寿司(すし)などさまざま。そしてそれぞれにいろいろな種類がある。

 例えばお寿司。江戸前握り寿司や押し寿司、太巻など巻き寿司、ちらし寿司、稲荷寿司、蒸し寿司など、見た目も調理法も味わいもバラエティ豊かだ。各地の郷土料理にも、酢飯を使ったモノがたくさんある。農林水産省による「農山漁村の郷土料理百選」には、富山県の「ます寿司」、大阪府の「箱寿司」、奈良県の「柿の葉寿司」、岡山県の「ばらずし」などが選定されている。

 他にも、郷土料理やご当地グルメの中には、全国にその名をはせる米飯料理がいくつもある。北海道の「いかめし」や東京の「深川めし」、名古屋の「ひつまぶし」、瀬戸内の「鯛(たい)めし」や「たこめし」、鹿児島の出汁(だし)茶漬け「鶏飯(けいはん)」、沖縄の炊き込みご飯「ジューシー」など、数えたらキリがない。

 さて、お次は丼。コレも立派な米飯料理だ。なぜって、載せた具の汁が染みたご飯こそ、丼メシの真骨頂だから。牛丼を思い浮かべてみてほしい。店で具の汁をダクダクとたくさんかけてもらうことを「つゆだく」と言うが、つゆとご飯のハーモニーを楽しみたいがために、このような注文方法が生まれたのだ。親子丼も卵でとじたカツ丼も、やっぱり出汁が味の決め手だし、鰻(うな)丼や天丼は、わざわざタレをご飯にかけてから具を載せたりもする。

 こんなふうに、ご飯をいかにおいしく食すかに余念がない日本人。だから日本では和食に止まらず、舶来のピラフやリゾット、パエリアや、アジア飯のガパオライス、ハイナニーズチキンライスなんかもいただける。さらに日本発祥のドリアや日本式カレーライス、ハヤシライス、オムライスなど、ご飯のアレンジもお手の物! その上チャーハンなど、レンチンだけで手軽に食べられる冷凍食品もある。

 だから、日本では「ご飯」や「メシ」という言葉が、お米を炊いた物だけでなく、「ご飯食べる?」「メシ食いに行こうぜ」というように、「食事」そのものも指す。それだけ根源的な物なのだ。

 炊きたてのツヤツヤご飯を「銀シャリ」、寿司飯を「シャリ」と呼んだりするが、語源はお釈迦(しゃか)様のご遺骨「仏舎利」だそう。白く粒状という類似点があり、いずれも尊い物だからだ。

 その銀シャリを、明太子やのりなどご飯のお供と食せば、あぁ口福。次はそぼろご飯も食べたいな。最近はやりのインド発炊き込みご飯「ビリヤニ」もいいかも、なんてぜいたくが言える、日本に生まれて良かった♪ そして何より、尊いお米を育ててくださっている、生産者の皆さまに感謝!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

 
 
 
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