食べやすくヘルシー
日本海に面する寿都町の沿岸には、5月に入ると真冬の海で生まれ、2センチほどに育ったいかなごの稚魚「小女子(こうなご)」が湧くように押し寄せる。地元では、暗いうちに船を出して朝一番に水揚げし、鮮度の良いうちに加工場に運んで、寿都名産の「生たきしらす佃煮(つくだに)」に加工する。
寿都沿岸での佃煮づくりは、1930年ごろに前浜で小女子を取り、保存食としたのが始まり。その後、硬く塩辛い保存食から食べやすくヘルシーな佃煮にと研究を重ね、幅広い世代に支持される商品となった。
老舗の山下水産では、早くから全国の物産展で地元の海産品を売り込み、生炊き佃煮の味を広めてきた。
小女子は取れた時期や場所で大きさも質も変わる。これを伝統の技で「硬くソフトに」という、硬くなり過ぎないフンワリした状態に炊くこだわりの商品にと仕上げる。
味付けはやや甘めで、クルミを加えたものもある。ご飯の供や酒のさかなにピッタリで、おにぎりや他の具材としてもおいしい。
価格は、185グラム化粧箱入り1100円(税別)、370グラム化粧箱入り2080円(同)。そのほか各種の海産加工品もある。
道内の主要デパートや空港売店、土産品店で販売しているほか、宅配便などでも対応する。問い合わせや注文は、同社TEL0136(62)2023まで。