温泉利用プログラムを活用した連泊商品造成事業
道後温泉旅館協同組合(愛媛県松山市)は、温泉入浴指導員、健康指導士のアドバイスを受けて本格的な湯治を体験してもらうとともに、周辺観光を楽しんでもらう「道後でかなえるイマドキ本格湯治」を企画。JR四国と連携して旅行商品化を図った。観光客の連泊化を目指したもので、成果が着実に表れている。
旅館組合の有志らが公的資格である温泉入浴指導員、健康指導士の資格を取得。前者は10施設20人、後者は21施設20人が取得した。
利用者はこれら指導員らのアドバイスに基づき、自身に合った入浴プログラムに参加。
併せて、温泉街や松山市内、周辺の観光地を巡り、心身をリフレッシュしてもらう。「湯治と観光を融合させた現代版湯治」と同組合。
プランは2泊3日で、JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」を組み込んだコースや、しまなみ海道サイクリング、伝統工芸品の里・砥部巡り、自然豊かな久万高原巡りのコースなど、四つを造成した。
事業は観光庁の「地域の稼げる看板商品造成事業」にも採択されている。これらの事業により、同温泉での連泊比率が2021年の4・3%から22年に4・9%へと向上した。