地域の魅力で落語を作る「ご当地落語」プロジェクト
小野川(山形県米沢市)、赤倉(同最上町)、土湯(福島県福島市)、芦ノ牧(同会津若松市)、岳(同二本松市)の5温泉地が、プロの落語家による「ご当地落語」を各地の旅館で上演した。「コロナ禍で大きな打撃を受けた観光業界と落語業界がお互いの強みを生かし、未来につなげる前人未到の取り組み」と主催者。
プロの落語家が温泉地に滞在し、現地ガイドとの街歩きや住民へのインタビューを通じて、その土地ならではの、地元の人も気付いていないような魅力を発見。これらを題材に新作落語を創作するもの。創作期間はわずか3日間という”背水の陣”で、4日目に宿の宴会場で作品を披露するという趣向だ。
5温泉地で合計24席の新作が出来上がった。各温泉地で行われた上演会にはリアルと配信合わせて551人が来場。「3日で創作したとは思えないクオリティ」「これぞプロの落語家」と好評だった。
落語家の滞在中の様子もSNSで発信。視聴者に上演本番までのプロセスも楽しんでもらった。
作品は著作権フリーとし、動画や台本も公開。「古典落語のようにさまざまな場所で演じられ、地域のPRにもつながれば」と主催者。