持続可能な宿づくり 100年後を見据えて
岐阜県飛騨古川で訪日外国人らに向けてサイクリングツアーを手掛ける株式会社美ら地球(ちゅらぼし)は、従来のアクティビティサービスや旅行手配に加えて宿泊事業を新たに始めた。新築した町家や、古民家を再生した建物を活用。地域経済に貢献するとともに、「100年先の町並み景観」も見据えた持続可能な宿づくり、町づくりを目指した。
宿泊施設はメイン棟「SATOYAMA STAY NINOMACHI(弐之町)」と、離れの「SATOYAMA STAY TONOMACHI(殿町)」の二つの棟からなる。
前者は地元の建築士、工務店がデザイン、施工した新築の木造建築。地元産の建材を使うほか、家具や畳、のれんなども地元職人の手によるものを採用。「街全体の景観を将来にわたって維持するためには、高い技術を持つ飛騨の匠の技術継承の場が必要」と、新たに建築したものだ。
一方、後者は築80年の建物を、外見をほとんど変えずにリノベーションした。
ほかの物品も基本的に地域内で調達し、地域経済に貢献。浄水ウォーターサーバーの設置やアメニティ持参の呼び掛けでプラスチック製品や二酸化炭素削減など、地球環境にも優しい宿を目指している。