育児中でも働きやすい環境づくりを目指して
群馬県の伊香保温泉旅館協同組合は、旅館で働く人材確保を目的に、夜間託児所を開設した。労働力不足が深刻化する中、「育児中でも働きやすい環境を整備できた」「育児のために職場を離れた経験者に、繁忙期だけでも再び貴重な労働力を提供していただくことが可能になった」と、成果を強調している。
地元渋川市の教育委員会が管理する「渋川市立世代間交流館」の一部を利用。16畳ほどの広さの部屋を夜間託児所スペースとした。開設は休前日と繁忙日の午後6時から10時まで。旅館組合員企業の従業員の1~4歳の幼児5人程度を受け入れる。利用料は1時間当たり個人負担300円、旅館負担200円の計500円。保育士の資格者ら2人が子どもたちを見守る。
時間がかかったというが、行政が管理する施設を安価で借りることができた。さらに利用料の一部を旅館が負担することで働く人が低料金で託児所を利用できるようになった。平成30年4月から開設し、同年度は年間74日間の開設を予定している。
「旅館への雇用拡大、さらには観光業界の発展につながれば」と同組合。