【体験型観光が日本を変える283】議員が学ぶべき高校生のスピーチ 藤澤安良


 ロシアのウクライナ侵攻のから9カ月。停戦や終戦の気配はなく、第3国のポーランドにミサイルが着弾し2人の死者が出た。第3次世界大戦への懸念が頭をよぎる。その原因の調査が行われている。アジアでは、またもや北朝鮮がミサイルを発射し、日本海のわが国の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。多額の軍事費が使われており、割に合いそうもない。

 日常的に尖閣諸島に中国の艦船や漁船が近づいてきている。その習近平国家主席と岸田文雄総理が3年ぶりの直接の首脳会議を行った。とにかく直接会って話すことが大切である。

 明るい話題もある。暑さ厳しい中東のカタールでサッカーのワールドカップ(W杯)が開幕した。開会式に6万人、近くのパブリックビューイングに4万人、中東で初めてのW杯開催に酔いしれて歓喜に湧いていた。映像で見る限り誰1人マスクをしていない。1年前の東京オリンピックの無観客が残念に思える光景であった。

 ここにきて、円安、物価高、新型コロナの感染者拡大で第8波に突入するなど、内外で問題が山積する中で、3閣僚が相次いで更迭された。

 そんなことでいいのか。国民目線からは遅きに失することとなり、ことの重大さの認識が甘く、決断力と潔さが無さ過ぎで、大臣として国会議員としてもその資質が問われることになる。

 14日、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさん(パキスタン・人権運動家)やグレタ・トゥーンベリさん(スウェーデン・環境活動家)も受賞した、子どもの権利のために大きく貢献した若者に贈られる、国際子ども平和賞を大阪の高校生、17歳の川崎レナさんが受賞した。そのスピーチは、志も内容も見事で聞きほれてしまった。自己保身しか考えない口先だけが社会のためという多くの国会議員も学ぶべきである。

 また、久しぶりに満席の航空機や高速バスに乗った。観光は全国旅行支援実施中で好調な地域や施設は多い。しかし、これらの社会情勢は全国旅行支援補助金の切れも相まって、今後は減速要因となることは間違いない。3年連続の寒い厳しい冬は避けたいものである。

 日本では現在でもマスクはどんな場面でもほとんどしているが、感染者は増え続けている。しかし、ワクチンの効果もあってか、陽性反応が出ても、少しの発熱と軽いのどの痛みで2日程度で治まる人もいる。3年にわたって新型コロナと向き合っているのだから、どう付き合うのか、どうやり過ごすのか、どう社会経済を回していくのか、正しく恐れて正しく対策する必要があるが、その正しくは刻々変化していることからも、何をどうすべきかはっきりとメッセージを出すべきである。

 地域振興の重要な方策の一つである観光振興。全国旅行支援後を見据えて、来年度以降の観光戦略を構築すべき時が来ている。これは、単一の観光施設だけで考えるだけではなく、住民、地域産業、行政、観光関連業界が一丸となって取り組むべき事案である。その中の誰かが動かなければ未来は危うい。

 
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