【体験型観光が日本を変える 99】地域観光のあるべき姿 体験教育企画社長 藤澤安良

  • 2018年11月26日

 今年も残り1カ月余りとなり、慌ただしい日々を送っている。製造大手の会社はボーナスが良いようである。しかし、人口減少に拍車がかかる地方は景気の回復感はない。人数の他にも人材不足も深刻である。いろいろなハードの施設経営も苦戦しているところが少なくない。

 来年に迫っている消費税値上げの影響は大きそうである。政府は値上げによって、将来の明るい展望が開けるビジョンを明確に示す必要がある。持ち帰りと店で食べるのと、税金が違うなどの小細工はいらない。値上げの跳ね返りが国民生活にどのように還元されるかが問われている。

 12月30日まで仕事の予定が入っており、有り難い限りである。1年間約200泊となり、外食も300日を超える。海外への渡航歴も70回となった。私の場合は得意先を定期的に回り、定宿がある営業とは違って対象が全国各地であり、泊まる宿も、山小屋から民宿、ゲストハウス、観光温泉旅館、ビジネス、シティ・リゾートホテルなど多岐にわたっている。

 外食の場合もなるべく土地の味覚が堪能できる地産地消の店を探す。有り難いことに、仕事先の地域の方々にもお気遣いいただいている。こんなことが20年以上にわたっており、宿泊業、飲食業、観光施設、体験プログラム、ガイドインストラクターなどのあるべき姿が、明確になる。

 朝ご飯をいただきながら、若い旅館の経営者と話をする機会があった。嫌われることは元より覚悟の上で、設備やサービス、食事の件もストレートに駄目出しし、改善提案をする。

 もちろん、改修などの設備投資は限界があるが、最低限のやるべきこと、設備の不足をサービスでカバーすること、食事で顧客満足度を上げること、広告宣伝プロモーションなどその大半がやる気と行動力で実現する。結果は自ずから付いてくる。

 2代目でも何代目でもそのノウハウとセンスがなければ経営はおぼつかない。第三セクターや公共の宿も同様にノウハウが足りない。それらの施設の弱みにつけ込んだ指定管理を狙った大手企業も、地域の活性化は名ばかりで自社の営利を追求するあまり、大量仕入れ、出来合いの総菜、冷凍食品、輸入食品と食事メニューは総じて良くない。

 さらには、日本中劣っているのはマネジメント能力であり、人材ソフトの教育ができていない。つまりは、さらに悲惨な結果となっている。

 地域を憂い、地域の明るい未来を開こうとする、志の高い人物で構成される組織でなくては難関は乗り切れない。特に、観光関連施設は、当地を訪れてほしい目的提案が不可欠である。残念ながら、体験プログラムなどの目的素材と連携がとれていない。

 宿泊・飲食・物産・交通・体験プログラムの旅の要素がスクラムを組んでチーム一丸となって動かなければならない。コーディネート組織の役割であり、今後の、地域観光のあるべき姿でもある。地方の活力が日本の活力である。

 
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