【体験型観光が日本を変える 66】体験型活動の重要性理解を 藤澤安良

  • 2018年3月30日

 東日本大震災から7年を迎えた。まだ避難生活を送っている人が約7万3千人という。福島原発の廃炉は高い放射線量に阻まれ、長い時間を要することになる。真の復興も長い道程となっている。われわれが応援できるのは東北への旅に出掛けることで経済に貢献することである。鹿児島と宮崎にまたがる霧島連山の新燃岳が、火山爆発を繰り返し溶岩も流れ出している。大事に至らないことを願うばかりである。

 韓国の平昌ではオリンピックに続きパラリンピックが開催され、日本人の活躍のニュースが飛び込んできている。日本を代表するアスリートが頑張っている。

 そんな中、国会では連日、森友学園問題に絡む書類隠しに続き、300カ所に及ぶ文書の書き換えが行われていたとの報道があり、当事者である財務省の対応について論戦や調査が続いている。官僚や政治の根幹を揺るがすことになる。

 一方で朝鮮半島では南北会談が実施されたかと思えば、南北首脳会談の可能性に続き、一気に米朝首脳会談が行われようとするまで国際政治が動いている。変化する北朝鮮問題で日本が蚊帳の外で取り残されたりしないかと懸念するのは、私だけではないはずである。日本の内外でいろいろなことが起こっている中、国政の中心で不祥事を起こしている場合ではない。

 企業の不祥事が相次いだが、地方の首長や議会、行政職員でもいろいろな不祥事が起こっている。その原因の多くは、自己・自社中心的で、トラブル後の対応も、組織や自分を守ることばかりに終始しており、守るべきは消費者や国民、住民である。それぞれの存在意義と同時に正義感と人間力が問われている。

 真っ当に働き、人間力を育むのは、パソコンでもスマホでもゲームでもなく、事業の成功者の話だけでもない。一生懸命働いている人や手に技を持つ人、伝統文化を守り、次代に継承しようとする人、アスリートやアーティストなど、生身の人間の言動が感動を与え、学びが始まる。

 さらには、映像やネットから容易に得られる情報のみならず、自らが体験することにより、深い学びとなる。つまりは、より多くの人と交流し、コミュニケーションするか、より多くの体験をするかにかかっているが、残念ながらそれらの機会が大人も子どもも極めて少ない時代である。

 公務員や社員の研修も、研修室の机上学問で行い、情報の提供であったり、講師と仲間で議論するだけであったり、人間力を高める体験になっていない。学校から塾へ直行する子どもたちには遊びがなく、われわれの時代に比べて、人とのコミュニケーション機会も極めて少ない。

 つまりは万民があらゆる体験活動を通してコミュニケーション機会を増やし、影響し合い、感動し、心高め、人間力を高めることが必要な時代となっている。間もなく新年度が始まるが、職業人と学校教育現場での体験活動の重要性を理解し、その教育機会をつくることこそ、次代の生き残り戦略を持つことになる。

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