【体験型観光が日本を変える 153】SDGsの取り組みが必用に 体験教育企画社長 藤澤安良

  • 2020年2月11日

 新型コロナウイルスの感染が拡大している。感染者は世界中に広がり始め1万人を超え、死者も400人を超える重大な事態を招いている。政府は中国武漢市のある省の居住者と同省発行のパスポート所持者の渡航を制限した。米国は対象者を中国全土に広げるなどそれぞれ国によって対応が分かれるが、14億人の国の渡航が制限されると観光による経済への影響は大きいものになる。

 東京の学校の鎌倉に行くバス遠足が人混みの中に行くから危険であるとし、中止になったと嘆いている旅行会社やバス会社も出てきた。風評被害の最たる例でもある。それならば、人に出会わない大自然の中でハイキングをすればいいのではないかと思う。

 応用や融通やアレンジができないのが学校である。修学旅行でも、毎年よりよいものにする努力はほとんどない。失敗はないことにしたいなら過去の反省は生かされない。

 何年も前年踏襲で、向上心よりも、変えることで生じるかもしれない不具合や不都合を恐れている。つまりは、誰も責任を取りたくないのである。

 よくないことが起こっていても、誰も悪いと認めない責任逃れをする政治家がいるのだから、学校の教員も仕方ないのだろうか。省みる力、変える力、高める力、前に進む力を捨てた教育の未来は開けない。保護者の声や圧力を気にしているとも言うが、子どもを甘やかせる親はいても、子どもの成長を考えて発言する親など見たことがない。

 正論と教育論で親と対峙(たいじ)しなければならない。もちろん、面倒に巻き込まれたくない。責任は取りたくない。生徒や児童の将来ではなく自己保身を考えるような教員ではなく、真っ当な教育者であることが条件になる。そんな真っ当な教育者が絶滅危惧種となりつつある。

 修学旅行で東西の巨大テーマパークに行く学校が少なくない。勉強ばかりではなく遊びの要素も必要だとして導入しているという。保護者や生徒の要望が強く、教員はそれに屈するのか、事を荒立たせたくないのか、現場では自由行動で楽なのか、結果はなかなかなくならない。

 真っ当な教育委員会や校長会で禁止にしている地域区も出てきている。そのようなテーマパークは家族や個人で行く場所である。

 修学旅行は一般観光ではなく、普段できない体験学習機会であり、農林水産業、キャリア教育、自然体験、主権者教育と時代の要請に合致し、コミュニケーション能力や人間関係構築能力などが希薄になりつつある「人間力回復」など、その時代に生きた証になるような教育機会にしなければならない。

 新学習指導要領「主体的・対話的で深い学び」、さらには、2015年国連194カ国の間で批准され、30年の目標達成まで17のカテゴリーの「SDGs=持続可能な新しい価値創造」(私見訳)への取り組みが求められることになる。今後の主役となる青少年の教育に力を結集し、その実現に向かわなければならない。

 いっときの心ない私利私欲に惑わされることなく崇高な理念が求められている。

 
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