東京都の新型コロナウイルスの感染者は執筆段階の6月24日で55名、25日で47名と2日連続40名を超えました。夜の街にとどまらず、職場でのクラスターが発生していることを知り、当社でも改めてオフィスの感染予防対策を強化しています。都知事は「これは第2波ではない」と発言されましたが、専門家によると「第2波は必ず来る。10月ごろではないか」とのこと。感染症対策と経済維持の両側面を合わせると、今回は違ってもいずれまた3~5月ごろのような状態が訪れるかもしれないことを覚悟せざるを得ません。
新型コロナウイルスにより、人材採用も影響を受けました。これまで当たり前だったものが当たり前でなくなることを受け入れ、いわゆる「ニューノーマル」を実行に移すことが求められます。具体的には、会社説明会、職場見学会、筆記試験、面接などはウェブ上に置き換えます。オンライン会議システムや動画を用いて行います。バス業界では、さすがに実技試験(応募者が実際にバスを運転し、その技術やセンスの良し悪しを判断する試験)と健康診断はウェブでは実施できませんが、それ以外の採用活動は全てウェブに置き換える。それがバス業界の「ニューノーマル」なのです。
都市部の大手バス事業者を中心にこのニューノーマルへの動きは少しずつ加速し始めていますが、まだほとんどの事業者はそこまで踏み切れていないのが現状。どこから手を付ければいいのか?新しい方法の進め方が分からない。数ある中でシステムはどれを使うのが最適なのか?社内の誰が推進するのか?必要な予算はどこから捻出するのか?上席に説明しても決済してくれないので進まない等々、頭を抱えている採用担当者は少なくありません。変わらなければならないと理解していても、そう順風満帆には進みません。バス業界は石橋を叩いて渡る慎重な姿勢が特徴の業界ですのでチェンジには時間を要すると思われます。
そのチェンジをお手伝いするのが当社のミッションです。日本全国のバス事業者が普通にニューノーマルの採用を行うところまで、一社一社にせんえつながらレクチャーし、時代にマッチする最適な採用活動をご実施いただくサポートをする。各社インターネット環境の整備や理解に高低差があるのも事実ですが、その現状に目を背けず、第2波に向かっていかねばならないと決意しております。
(リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)