
4月13日に開幕した大阪・関西万博。私も開幕前に取材で4回、開幕後は開幕日を含めて既に3回の合計7回訪れているが、開幕後は万博会場に多くの観光客が訪れ、外国人観光客も多く来場している一方、日本人の来場者も毎日多く訪れている。特に平日については、日本全国各地から訪れるシニアが多く、週末については年代を問わず多くの人が訪れている。
開幕前後の2週間半で、私も東京と大阪を5往復したが、開幕後は明らかに東海道新幹線「のぞみ」の指定席が以前よりも混んでいることが多いことを実感しているほか、飛行機についても羽田―伊丹線をはじめ、伊丹空港発着路線では、スーツ姿の出張者がこれまでは目立っていたが、観光客の比率が上がっており、これまでよりも混んでいることが多い。
特に国内線ではダイナミックプライシングを採用しているが、搭乗日前日までに購入できるANA「バリュー」やJAL「セイバー」といった特定便割引運賃の価格も以前より上がっており、1万5千円以上することも増えている。一方でANA、JALともにセール運賃(タイムセール)をほぼ毎月発売しており、セール運賃を上手に使うと片道1万円以下で購入できることも多く、日程が事前に確定できる旅行者はセール運賃を活用することでお得に飛行機を利用することが可能だ。
そして、JALの特定便割引「セイバー」については、羽田―伊丹線、羽田―小松線の2路線限定で5月7日~6月30日までの期間限定で、通常は前日までに購入する必要があった「セイバー」を当日でも予約できるようになる。JALによると羽田―伊丹線では最安値で1万4540円からとなるが、新幹線のように当日購入でも気軽に利用できるようになることは大きく、当日予約開始後にどのくらいの需要があるのかにも注目である。
今回の大阪・関西万博は、3月中旬くらいまでは万博期間中のホテルも大阪市内のシングルルームが1万円前後で予約できる日も多かったが、3月後半、特に4月前半以降、万博がテレビなど各種メディアで発信されてから確実にホテルの価格は高騰している。万博の入場予約自体は問題なく取れることから、まずはホテルを予約して、その後に新幹線や飛行機の予約、万博の入場予約やパビリオン予約をするなど万全な状況で大阪を訪れてほしいところだ。そして、万博は22時までやっていることから夕方から訪れるのもありだ。特に夜は海外パビリオンにスムーズに入れるので、着いた日は夜だけ、翌日は朝から遊ぶのもおすすめだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)
(観光経済新聞2025年4月28日号掲載コラム)