【交通トレンド分析23】福岡空港は地下鉄~ロビーの移動スムーズ 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗

  • 2019年10月8日

 国内主要空港の一つである福岡空港。国内の空港の中でもこれだけ便利な空港はなかなかないだろう。

 今年3月28日よりターミナル直結の新しい改札口エリア「地下鉄アクセスホール」が供用開始となり、地下鉄を降りてからすぐに出発ロビーへ行けるようになった。地下鉄福岡空港駅の改札を出るとすぐ前に地下1階から2階の出発ロビーへダイレクトに向かうことができるエスカレーターが2基あり、エレベーターを降りたすぐ左に保安検査場の入り口がある。

 預ける手荷物がなく、ANAやJALなどでマイレージカードや2次元バーコードが印字された航空券を持っていれば、保安検査場さえ混雑していなければ、地下鉄の改札口から2分もあれば保安検査場を通過することが可能だ。これまでも決して遠くなかったが、さらに歩く距離も短くなり、大きな荷物があってもスムーズに移動することが可能だ。

 地方空港では、神戸空港のように空港がコンパクトな場合などで空港ターミナルと駅が至近距離のケース(ポートライナーの神戸空港駅)はあるが、大都市の空港でこれだけ便利な空港はないだろう。博多駅から約5分、天神駅から約10分でアクセスでき、さらに空港駅の利便性が高く、天神からであれば便出発の45分前に地下鉄に乗車できれば問題なく間に合う。

 旅行はもちろんであるが、出張の際にも仕事が終わればすぐに飛行機に乗れることは地方都市の価値を高めることにもなっているだろう。実際、最終便の21時15分発羽田行きに乗る場合でも20時半過ぎに天神駅を乗車しても大丈夫なので、夕食を食べてから東京へ戻ることも可能だ。

 福岡空港の唯一の問題としては、滑走路が1本しかなく、離陸と着陸の飛行機で慢性的に混み合っており、離陸待ちや着陸待ちによる遅延も常態化している点だ。福岡便を利用する場合には一定の時間の余裕を持つことは必要だ。

 改善させるべく現在、誘導路の新設、さらには2本目の滑走路建設へ向けた工事が進められている。2本目が完成することで離陸待ち、着陸待ちの時間が短くなることに加え、福岡空港発着の国際線がさらに増えることになり、アジアに近い福岡の立地を生かし、さらなる外国人観光客の増加につながることだろう。

 周辺には北九州空港や佐賀空港もあるが、今後も福岡空港を柱にして、福岡空港が飛べない早朝、深夜や車でのアクセスでは北九州空港や佐賀空港を活用していくことで、九州北部の観光を支えていくことになるだろう。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

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