【交通トレンド分析115】「えきねっと」の「トクだ値」はグリーン車がお得 鳥海高太朗


 コロナ禍でJR東日本の新幹線の割引チケット「お先にトクだ値スペシャル」を使うと仙台、新函館北斗、新潟、金沢などへ3週間前(20日前の午前1時50分まで※一部メンテナンス日を除く)までに購入すると50%引きで購入することが可能で、9月9日に利用して仙台へ向かった。

 東京―仙台については、以前は「やまびこ」に限定して最大35%割引が設定されていた時期はあったが、現在は「やまびこ」に加えて「はやぶさ」の利用も可能となったことはとても大きい。

 通常であれば、東京―仙台間の「はやぶさ」指定席利用(新幹線eチケット)で片道1万890円が「お先にトクだ値スペシャル」を使うと5440円で乗れてしまうのだ。これなら高速バスに数千円を追加すれば新幹線移動が可能になるのだが、飛行機の早割チケット以上にチケットの争奪戦が繰り広げられており、予約開始と同時に売り切れになってしまう列車も多い人気チケットである。

 特に筆者の感覚だと、「はやぶさ」は瞬時に売り切れになっていることが目立つ。その際の狙い目は同じく50%引きになるグリーン車である。「はやぶさ」利用のグリーン車で1万4870円(新幹線eチケット)が「お先にトクだ値スペシャル」で7420円となる。

 通常の指定席よりも3千円以上もお得であり、かつグリーン車で移動できるというメリットがある。指定席と比べると2千円アップするが、かなり割安で利用できることからはじめからグリーン車で購入する人も多くいる。

 実際に多いケースとしては、指定席の50%引きが満席でもグリーン車の50%引きが空席ありのこともあるので、そういった際にはグリーン車で予約してお得に新幹線を利用するのがおすすめだ。仙台の場合は、「はやぶさ」に加えて「やまびこ」も利用できることで、少し時間を要するが「やまびこ」で予約できるケースもあるので「えきねっと」のページから確認してみるといいだろう。万が一キャンセルする場合にも一定の条件があるが、割引運賃でありながら420円で払い戻しが可能であり、変更の場合は手数料なしで、その時点で購入できるチケットとの差額で利用できるので、キャンセル・変更時のリスクは飛行機の早割チケットに比べて使いやすい。

 これから新型コロナウイルスの感染者が減少し、ビジネス・旅行の往来が増えてくれば、JR東日本の新幹線・在来線特急で利用できる「お先にトクだ値スペシャル」の需要は増えそうだ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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