
「釣りの聖地」で行う船釣り体験
五島感動しま旅!
長崎県五島列島の福江島を中心に、11の有人島と52の無人島からなる五島市。
五島市では現在、豊かな自然と多様な農林漁業の営み、歴史や文化を生かした体験交流型教育旅行の受け入れを推進しています。「五島感動しま旅!」と銘打った一連のプログラム群でこだわっているのは、「ほんもの体験」であることです。
ほんもの体験の根幹である民泊体験は、島の暮らしを存分に感じることができる人気の体験で、現在では、市内全域で最大100軒400人までの受け入れが可能です。
そのほかにも、受け入れ家庭と一緒に過ごし交流を深める「ふれあい交流体験」、島ならではの漁業体験、豊かな自然を楽しむ自然体験など多様なプログラムがあります。
また、五島感動しま旅!では、五島市ならではの魅力を実感してもらうとともに、五島市が抱える課題についても考える、教育効果を意識した体験プログラムを設計、展開しています。
古くは遣唐使船の寄港地、海外交易の拠点として栄え、カトリック信仰の地として数多くの教会が点在していることや、倭寇や空海の伝説が残り、城郭や文化遺産も豊富であることが五島市の魅力。また、美しい海と豊かな自然があふれ、四季を通じて釣りや山海の味覚が楽しめることといった、教育フィールドに適した素晴らしい教育素材が数多く存在しています。
一方で、国境に隣接する離島の課題として、農林水産業の低い生産性と高齢化や後継者不足による耕作放棄地の拡大や、美しい海が海岸に漂着するごみに侵されています。また、島々が限界集落になると同時に荒廃が進み、住環境が整備できていないことなどが挙げられています。このような課題を教育体験プログラムに組み込み、生徒が共感、体感できる新たなプログラムづくりにも取り組んでいます。
(1)船釣り体験(市内全地区)
漁船に乗り、海上沖で魚を釣る人気の体験。「釣りの聖地」と言われる五島では、多種多様な魚を釣ることができる。釣りあげた魚は民泊家庭に持ち帰り、新鮮なまま食べることができるのも、人気な理由のひとつ。
(2)かんころ餅づくり体験(市内全地区)
五島の特産品であり、人気のスイーツ「かんころ餅」を作る体験。かんころとは、輪切りにした芋を天日干ししたもの。これを餅と混ぜ合わせることで、もちもちとした食感で、ほんのり甘い「かんころ餅」が出来上がる。
(3)鹿のレザークラフト体験(玉之浦地区)
鹿の革を使って、ストラップなどの工芸品を作る体験。五島市は有害鳥獣(猪・鹿など)による農作物被害が多く、捕獲することで対策している。五島市内でも特に、玉之浦地区は鹿による被害が多いが、その分捕獲数も多く、近年は、鹿革を使った工芸品やジビエ料理などに役立てられている。
「釣りの聖地」で行う船釣り体験
五島感動しま旅!