【中国観光レポート】卒業旅行がヒートアップ 中国Z世代に人気の目的地は?


 中国大学統一入学試験が終了し、2022年度の試験結果が6月23日から続々と発表されている。それに伴ってやって来たのは徐々にヒートアップする「卒業旅行」市場だ。複数のオンライン旅行予約プラットフォームのデータを見ると、最近は卒業旅行の人気が上昇の一途をたどっている。オンライン旅行会社の「同程旅行」のプラットフォームでは、「卒業旅行」に関連した検索件数が前年比300%近く増加した。ここ1週間近くに旅行情報サイトの「馬蜂窩」プラットフォームの「卒業旅行」検索件数も同137%増加し、さらに伸びる勢いを見せている。

 複数の地域で省をまたいだ旅行や移動の制限が緩和されるのに伴って、新疆維吾爾(ウイグル)自治区、貴州省、雲南省、西蔵(チベット)自治区などじっくり味わう旅行に適した目的地が、夏休み市場の中で明らかに回復傾向を示している。オンライン旅行会社の「携程」の現在の予約状況を見ると、旅行を予約した卒業生の40%以上が省をまたいだ旅行を選択し、卒業旅行の行き先人気ベスト10都市は順に、成都、重慶、広州、長沙、杭州、武漢、南京、西安、済南、青島だ。旅行情報サイトの馬蜂窩のデータでは卒業旅行人気ベスト10都市は、伊犁(イリ)、成都、三亜、重慶、貴陽、西双版納(シーサンパンナ)、青島、長沙、西安、拉薩(ラサ)となっている。

 注目されるのは、卒業旅行をする人は友だちと一緒に門出を祝いたい気持ちが強いことだ。携程のデータでは、卒業旅行の予約のうち、親との旅行を選択した若者は7%しかいない。1人旅か友だちとツアーを組んで出かける人の割合がさらに上昇し、そのうち卒業生が組んだツアー旅行の占める割合は前年比で91%上昇した。

 これと同時に、大学卒業生の間ではレンタカーでのドライブ旅行がますますトレンドになっている。携程のデータでは、学生のレンタカー予約がここ2年は明らかに増加傾向にある。卒業旅行の予約のうち、レンタカーを借りた人の男女比を見ると、男性が84%、女性が16%だ。目的地に着いてからレンタカーを借りるのが主流で、出発地以外の場所でのレンタルの割合が67%を超え、出発地でのレンタルの約2倍になった。しかし近場のドライブ旅行の人気が高まったため、出発地でのレンタルの割合も30%を超えた。

 旅行で何をして楽しむかを見ると、馬蜂窩ではサーフィン、ダイビング、パラグライダーなどのアクティビティのハウツー情報へのアクセスがここ1週間近くで急増した。海南省の万寧市や后海村といった中国国内の有名なサーフィンスポットは、観光客受け入れの小さなピークを迎えており、「万寧サーフィン」の検索件数はこの1週間で同233%増加した。

【記事提供:人民日報海外版日本月刊

 
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