
「環境問題について、旅先でも考えることがあるか、意見を述べよ」。観光関連の講座を担当している短大の授業で、こんな問い掛けをしたら興味深いやり取りがあった。
まず、意識しない派の学生の言い分を紹介する。彼女はエコバッグを持ち歩いていることを明かした上で、こう述べた。
「旅行に出掛けてまで、環境について意識しません。普段の生活なら注意しますが、ホテルの客室で冷暖房の設定温度について気を使ったり、電気のスイッチをこまめに切ったりすることはしません。旅行は日常では体験できないことをやりに来ていて、日頃の疲れを癒やすことも大事だと思います。お金も払っているのだし、少しだけぜいたくをすることは許されるものだからです」。
友人に同様な質問をしたら、「冷暖房は気にしない。旅先で寒くて風邪をひいたり、暑くて寝苦しかったりするのが嫌だからだ。食事に出掛ける時など、短時間部屋を空ける場合は、冷暖房は付けたままにする」。
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