【データ】PCR検査実施時に回収した問診票のデータと陽性率についての解析


 半熟仮想は15日、PCR検査実施時に回収した問診票のデータと陽性率についての解析結果を発表した。

半熟仮想株式会社(代表取締役:成田悠輔、イェール大学助教授兼務)は、データを用いた公共政策のデザインを事業の柱の一つとしています。その一環として、郵送PCR検査サービスPCR Nowを提供する株式会社エフメディカルエクイップメント(代表取締役:小田啓太)および東京TMSクリニック(院長:田中奏多)の協力を得て、PCR検査実施時に回収した問診票のデータと陽性率について解析しました。体調不良の症状別に陽性率がわかるのが利点です。

主に3点の分析結果を得ました:

1. 体調不良者(問診票の自己申告で体調が不調と答えた人)の陽性率が高く、年末年始に比べ2月には陽性率が下がったものの、3月に入ってから再上昇しています。2月単月は1.6%であったのに対し、3月単月は3.8%に上昇しました。検査対象の多くが現在の行政検査の対象になりにくい人( 濃厚接触ではない接触のみ、症状が軽微、あるいは医師に感染の危険性があると判断されていない人)であるにもかかわらず高い陽性率が出ていることに注意が必要です。

2. 症状の中でも、特に陽性率が高かったのは嗅覚・味覚異常と発熱です。3月単月では嗅覚・味覚異常の3人に1人、発熱の10人に1人が新型コロナ陽性と診断されています。

3. 一方で、自覚症状も感染者との接触の申告もない場合の陽性率は3月単月で0.06%と低いです。

【データの概要】
PCR Nowでは、検査受付時に感染者との接触や自覚症状について、以下のようなアンケートを行っています。今回弊社では、そのアンケート結果と検査結果を組み合わせて分析を行いました。データの概要は以下の通りです。

問診票の質問例問診票の質問例

 

 問診データの概要 問診データの概要

冒頭で整理した分析結果の詳細を示しているのが以下の図です。

 

【分析結果が教えてくれること】

1. 現在の行政検査の対象(濃厚接触者、症状の重い人、または医師が感染の危険性があると判断した人)だけでなく、何らかの自覚症状や濃厚でない接触の疑いがある人も高い陽性率を見せています。こういった方々に対してのPCR 検査も感染拡大を予防する上で重要だと考えられます。

 

2. 同時に、自覚症状も感染者との接触の申告もない場合の陽性率が低くなっています。このことから、症状や感染者との接触の自覚がある人が自主的に隔離することで、感染を制御できる可能性を示唆しています。

 

3. 感染拡大の危険性が低い郵送PCR検査への需要は高く、依頼数が増えています。PCR Nowは大学発の強みを生かし、安全で精度の高い検査技術を開発しました。この技術を活かして複数の国際空港でもPCR検査を行なっています。日本の各地に郵送PCR検査の拠点を増やしていくことが医療機関や行政の負担低減につながると考えています。

*解析の詳細な結果は、こちらからご確認いただけます。
https://wp.pcrnow.jp/pcr/press-release-long412/

【研究チーム】
粟飯原 俊介(半熟仮想・自治医大) 、小田 啓太(自治医大・F-medical・東大)、須藤 亜佑美(半熟仮想・Yale大学)、竹口 優三(F-medical・東京TMSクリニック・福島県立医科大)、田中 奏多(東京TMSクリニック)、成田 悠輔(半熟仮想・Yale大学)

 
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