最近は地域の味を取り寄せて楽しむこともできるが、旅先での「食」は格別なもの。そこで、JTBは、「旅先で楽しむ食」について興味関心、何を魅力に感じているかなどをアンケート調査した。
Q1 旅先でその土地、地域の名産品や食事を楽しんだことがあるか
約90%とほとんどの人が旅先でその土地、地域の名産品や食事を楽しんだことがあると回答した。中でも20代、30代、40代は95%近い人が楽しむという結果に。
Q2 おいしいと思った名産品や食事はどの都道府県にあったか
Q1で「ある」を選んだ人に、三つの都道府県まで聞いた。北海道が圧倒的1位(23.9%)。海の幸、山の幸と充実しており、人気の高さがうかがえる。2位の沖縄(6.3%)、3位の京都、石川(4.4%)など、2位以下も特徴的な地域の味が並ぶ。2015年実施の調査結果との比較では新たに青森県、愛知県がランクインするなどの変化も見られた。
具体的なエピソードは次の通り。
【北海道】
ホッケの刺身が食べたくて、北海道旅に行った。カウンターで板さんと会話しながら、ホッケや鰊(にしん)の寿司(すし)や、まだ調理中の数の子を食べた。
いろいろな名産品があるが、ジンギスカンは特に北海道特有の物でないか。ビール園でのジンギスカンは最高。
夫婦2人で市場で海鮮丼を食べたが、あまりにも新鮮で弾け飛んでいったイクラの味が忘れられない。
【沖縄】
沖縄料理が苦手だった家族が沖縄で食べたソーキそばとチャンプルーをおいしいと感じ、食卓に並ぶようになった。
沖縄に行ってソーキそば店のはしごをして楽しんだ。
【京都】
薄口であるが旨味がすごく、いつも食べているうどんとは別物の感じだった。
鴨川沿いの店で夜に川床料理を堪能して感動した。
Q3 旅先での名産品や食事を楽しむ目的で旅先を選んだことはあるか
Q1で「ある」を選んだ人へ質問した。59%と半数以上が「食」が目的で旅先を選んだ経験あった。Q2にあるように、地域ならではの特色があり、食は根強く旅のキーワードとなっている。
Q4 旅先でフォトジェニックな(写真映えする)名産品や食事を目的に観光をしたことはあるか
Q1で「ある」の回答者に聞いた。半数以上の人が写真映えする食を目的に観光をしたことは「ない」と回答したが、4割は「ある」との結果から、フォトジェニック(写真映え)と食とのつながりがうかがえる。
Q5 旅先での名産品や食事を写真で撮影し、知人や家族もしくはSNS、ブログなどで共有したことはあるか
Q1で「ある」を選んだ人に聞いた。全体の回答をまとめてみると、33%が「共有経験あり」、59%が「共有経験なし」となった。年代別で見てみると、20代は写真共有経験あり77%、30代は約半数だったが、40代以上は共有経験なしが多数と逆転している。
Q6 今後楽しんでみたい名産品や食事はあるか
74%と約4人に3人が楽しみたい名産品や食事が「ある」と回答した。食への関心の高さがうかがえる。
Q7 今後楽しんでみたい品や食事はどの地域にあるか
Q6で「ある」と答えた人に聞いた。北海道が25.1%で圧倒的な1位という結果に。上位五つは順位に違いはあるが、Q2の「おいしいと思った名産品や食事」と同一の都道府県がランクイン。今後楽しみたい名産品や食事がある都道府県には富山、三重、兵庫が10位以内に入った。
理由は次のような回答。
【北海道】
なかなか東京では高くて手に入らず、また鮮度も落ちるので現地で食べてみたい。
本場のうに丼が食べたいから。
普段なかなかできない新鮮な海の幸を楽しめるから。
【沖縄】
沖縄自体まだ行ったことがないので、地元の料理も食べてみたい。
いろいろなお店のものを食べ比べてみたい。
【石川】
テレビで「のどぐろ」の炊き込み釜飯を見て、食べたくなったので。
のどぐろを食べたときのおいしさが忘れられず、名産地で新鮮なものを食べたい。
Q8 あなたがおすすめしたい名産品や食事はどこの地域にあるか
こちらの設問も北海道が28.1%でダントツ。2位は5.1%で沖縄、3位は4.2%で京都と、上位五つの都道府県はQ2、Q7と同様になったが、大阪府が7位に。
以下のようなコメントが寄せられた。
【北海道】
その土地ならではの地元特産料理を食べたいから。
北海道のカニは、ダイナミックに食べられる。
解禁の朝、とれたての新鮮なウニを食べると、それ以外の場所で食べられなくなる。
【沖縄】
独特な沖縄料理を楽しんでほしい。
ソーキそばに限らず、沖縄料理は本土では味わえない味が魅力的。
【京都】
味の好みは人それぞれだが、薄味でおいしい。器や盛り付けも含め、見ても楽しい。
ユネスコ無形文化遺産である、和食の代表の京料理をおすすめする。
有効回答数は1784。調査期間は2018年10月4~11日。
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