カジノアカデミアは6日、「IR・IR法案(カジノ法案)・カジノに関する意識調査」の結果を発表した。
カジノ情報メディア「カジノアカデミア」は、IR・IR法案(カジノ法案)・カジノに関する意識調査を実施しました。
2016年に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(IR推進法)」が成立。ここ数年で紆余曲折を経ながらも国内ではカジノ合法化に向けた動きが進んでいます。それに伴い、IR(統合型リゾート)やカジノ法案という言葉がさまざまな場所で聞かれるようになりました。
正確には、IR施設=カジノではありません。カジノはIR施設の中で3%以下ということが規定されています。では世の中はIR、IR推進法・IR整備法(俗に言うカジノ法案)やカジノについてどんなイメージを持っているのでしょうか。
そこでカジノ情報メディア「カジノアカデミア」では、クラウドソーシング・Googleフォームを使用し、515人に「IR施設、カジノ法案に対するイメージ」「カジノに対するイメージや体験」を調査しました。
【調査データ概要】
・調査主体 :カジノアカデミア事務局
・調査方法 :インターネットを利用したアンケート調査
・調査対象 :日本国内在住20代~60代の男女計515名
・調査期間 :2020年5月27日(水)~6月3日(水)
・調査エリア:全国
・有効回答数:515
※以降のグラフは数値の小数点第2位を四捨五入して作成しています
【今回の調査結果概要】
・IRについて全体の87.4%が何となく含め知っていると回答しており、一定以上の認知が進んでいることが分かる
・日本にIR施設ができることは「賛成:35.9% 反対:32.4% どちらでもない:32.7%」という結果に
・全体では賛成・反対がほぼ拮抗しているが、年齢別集計によると50代以上では反対意見が上回っている
・カジノのイメージは、映画・ドラマのフィクション作品が大きく影響している
・友人からカジノの話を聞くことはあっても、自身がカジノで遊んだ経験のある人は少ない
・カジノ法案という名称が先行している事で「IR=カジノ」というイメージが持たれている
・IR施設の支持はリゾートとして地域活性化が見込めるなら賛成という意見が目立つ
・IR施設に反対するのは「カジノ=治安が悪くなりそう・依存症が増えそう」という意見が目立つ
・カジノ単体に対するイメージは「ポジティブな意見:観光施設の娯楽・経済活性化/ネガティブな意見:治安悪化・依存症」というものが目立つ
・IR施設=カジノだけではないという認識は十分浸透しているとはいえない
Q1:あなたが「カジノ」に対して持っているイメージを教えてください。
回答を一部抜粋します(ほぼ同じと思われる回答はひとつにまとめました)。
《ポジティブなイメージ》
・華やか・楽しい
・経済にプラスになる。バケーション。
・大金が動く・一攫千金
・公的かつ合法なものであれば、特に問題ない。
・治安も管理されているので印象よりも安全そう
《ネガティブなイメージ》
・怖い・危険・治安が悪くなる
・ギャンブル依存症
・ギャンブル、華やか、ラスベガス、マフィア
・あまりイメージは良くない
・華やかなイメージがある一方で、不健全なイメージもある
Q2:Q1でそう答えた理由があれば教えてください。
「映画・ドラマなどでカジノのシーンを見たことがあるから」「豪華なカジノをテレビで見たことがあるから」に類似する回答が非常に多くありました。現状のカジノに関するイメージは危険な面・華やかな面ともに映画・ドラマが影響している面が強いと推測できます。
Q3:あなたは海外カジノで遊んだことがありますか?
海外カジノで遊んだことがあるかという質問に対して、全体の17.3%が「遊んだことがある」と回答。「遊んだことがない」と回答したのは全体の82.7%でした。
Q4:もし日本にカジノができた場合、あなたは遊びに行きたいですか?
Q5:Q4の質問で、そう答えた理由を教えてください。
日本にカジノができたら行ってみたい理由として「興味がある」「一度は遊んでみたい」「海外に行かずに特別な感じで遊びたい」などの意見がありました。
それに対して行きたくない理由としては「治安が悪そう」「負けてお金を損してしまいそうだから」「依存症になってしまうのが怖い」「お金に余裕がない」という意見がありました。
Q6:「カジノ法案」または「カジノ法案という言葉」についてどんなイメージを持っていますか?
回答を一部抜粋します(ほぼ同じと思われる回答はひとつにまとめました)。
・治安の悪化を呼びそうで怖い・危険
・名前だけが先行している
・観光客を誘致する目的
・色々な利権が絡んで、そのような法案が出てきたというイメージがあります。
・国が管理する比較的安全な賭博場
・違法または違法性の疑いがあるものに比べれば安全。
・実際はカジノのみに関する法案ではないのに通称「カジノ法案」として誤った認識をされている
・合法的にカジノを遊ぶことが可能になるポジティブな印象
Q7:Q6でそう答えた理由を教えてください。
回答を一部抜粋します(ほぼ同じと思われる回答はひとつにまとめました)。
・ギャンブル依存症が増えたり、治安悪化が気になるからです。
・中身が見えてこない
・民間経営と違って国のほうが信頼できそうだから。
・カジノ法案という名前からそのようなイメージを感じました
・日本の経済を立て直す方法の一つになりえるから。
・少し前に、IR関連で癒着騒ぎがあったからです。
・カジノ法案と一部分だけ抜き出すのは、誤解を生む表現だと感じられるからです。
「カジノ法案」という名称は正確には正しくなく「IR推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)」「IR整備法」となります。
しかしこの「カジノ法案」という言葉のイメージから、前述のカジノのイメージも相まってIR=ギャンブル促進・治安悪化というイメージを持たれていると推測されます。
日本にカジノができる際にはIRに占める面積がごく一部(3%)に限定されていたり、カジノへの入場制限があったりと世界的に見ても厳格な安全規定が設けられるように検討されています。
そういった背景が認知され、「日本のIR(カジノ)=危険な場所」というイメージを払拭していく事が今後の課題になるでしょう。
カジノ法案(IR法案)・IRについて当サイトでも解説記事を掲載しています。
https://casino-academia.com/integrated-resort
https://casino-academia.com/casino-bill
Q8:IR(統合型リゾート施設)という言葉を知っていましたか?
下記のように全体の87.4%がIRについて何となくでも知っていると回答しており、一定以上の認知が進んでいることが分かります。
Q9:日本におけるカジノを含むIR施設の設立に賛成しますか?
Q10:Q9でそう答えた理由を教えてください。
回答を一部抜粋します(ほぼ同じと思われる回答はひとつにまとめました)。
《賛成する理由》
・街が賑やかになって経済が活性化しそうだから。
・観光客を多く呼べるから・雇用が増えるから
・カジノが一体になっていることには抵抗があるけれども、これだけ色々な施設が入った複合観光施設は魅力的だと思う
・娯楽が増えるのは良い事だと思うので
・きちんと国が直轄で管理していれば、脱税や外国への送金などの不正も起きにくいと思うから。
・現在あるパチンコなどのギャンブルが減りそうだから
《反対する理由》
・施設近辺の治安が悪化してしまうのではと思うからです。
・ギャンブル依存といった問題が生じる恐れがあるから
・反対はしないが自分が住んでいる街にできるのは嫌
・複合観光客施設を作ることは賛成だが、カジノをその中に入れる必要性が無いと思うから
・パチンコがあれば、カジノは必要がないと思うからです。
・子供や家族も行くところになるから。
【総括】
今回の調査結果を総合すると、カジノのイメージはフィクション作品の影響もあって良いものとはいえません。それが含まれるIR施設も、経済効果への支持はあるもののネガティブなイメージはカジノとほぼ同様の内容であることが分かります。
実際、国内3か所のIRのうち、カジノ施設はその3%に限定されることとなっています。ですがカジノがギャンブルであることは事実で、IR推進にあたっては「ギャンブル依存症の対策」は必須といえるでしょう。またIR・カジノの運営や主旨について広く知ってもらい、まずフィクションのイメージを払拭することが客観的な判断のためにも必要と考えています。
【本調査の詳細はこちら】
すべての質問結果・より詳しい内容は下記ページをご覧ください。
https://casino-academia.com/survey-on-attitude-towards-ir-and-casino