【データ】2018年 神奈川県入込観光客数調査


延べ客数2億26万人 前年比0.2%減少

宿泊客過去最高の1791万人

日帰り客は前年比微減に

 神奈川県観光振興対策協議会の発表によると、平成30年(1~12月)に同県を訪れた観光客の推計延べ人数は2億26万人で、前年(2億69万人)に比べ0.2%減少した。このうち日帰り観光客は1億8235万人で、同0.9%減少。宿泊観光客は1791万人で、同7.6%増加し、過去最高を更新した。

 延べ観光客数は横浜博覧会が開催された平成元年の1億6065万人をピークに減少傾向を示し、同10年には1億4千万人台前半まで減少した。

 しかし、その後増加傾向を示し、同21年には開港博Y150に伴う集客効果などにより過去最高の1億8357万人を記録したものの、同23年には東日本大震災の影響を受けて1億5197万人まで減少した。

 同25年以降は増加傾向にあり、同29年は初めて2億人を突破し、過去最高記録を更新するとともに、神奈川県観光振興計画に掲げた同30年の目標値2億人を前倒しで達成した。

●日帰り客数

 平成元年の1億4894万人をピークに減少傾向を示し、同10年に1億2千万人台となったが、同11年以降はおおむね増加傾向で推移し、同21年には1億7016万人となったが、同23年は東日本大震災発生の影響を受けて大きく減少した。

 同24年以降は増加傾向にあり、同29年は1億8404万人と前年を大きく増加し過去最高となった。

●宿泊客数

 1791万人で、前年に比べ126万人の増加(7.6%増)となり、過去最高を更新した。

 宿泊客数は同3年の1292万人をピークに減少傾向を示し、同11年には1100万人台となったが、同12年以降は回復傾向で推移し、同18年には1300万人台に達した。

 同23年は東日本大震災の影響で大きく減少したが、同24年以降は毎年最高記録を更新している。

◇   ◇

【地域別に見た観光客の状況】

●横浜・川崎地域

 延べ観光客数は6748万人で、前年比5.5%減。

 横浜市内で開催されたイベントの規模が縮小。地域全体の日帰り客数が減少した。宿泊者数は新たな施設のオープンなどで増加した。

●三浦半島地域

 延べ観光客数は1675万人で、同3.5%増。

 「県立近代美術館葉山館」の企画展が好調。夏の天候にも恵まれ、三浦海岸、逗子海岸などの客数が増加した。

●湘南地域

 延べ観光客数は5241万人で、同2.7%増。

 前年の台風被害による減少からの回復や、夏場の天候に恵まれたことで湘南海岸・江の島、鎌倉海岸、大磯海岸で客数が増加した。猛暑の影響で鎌倉市内の社寺を訪ねる観光客は減少した。

●箱根・湯河原地域

 延べ観光客数は3353万人で、同0.3%増。

 小田原市でイベント事業が好調、宿泊施設のオープンもあり客数が増加した。箱根町は夏の猛暑の影響を大きく受け、客数が減少した。

●丹沢・大山地域

 延べ観光客数は1625万人で、同16.3%増。

 「未病バレー『ビオトピア』」がオープンした大井町で客数が25万人増加。道の駅「清川」が積極的な情報発信を行い、清川村周辺の客数も82万人増加した。

●相模湖・相模川流域

 延べ観光客数は1385万人で、同5.6%減。

 相模原市で前年悪天候のため中止した「相模原よさこいRANBU!」が2年ぶりに開催。ただ、天候不順の影響で「相模原納涼花火大会」が中止となった。

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