アウンコンサルティングは6月23日、「東アジア・アフターコロナに向けた意識調査」の結果を発表した。
この度、新型コロナウイルス感染症終息後の訪日外国人の動向予測を目的として、訪日客数の多い東アジアの国と地域【中国】【韓国】【台湾】【香港】に向けて、アンケート調査を実施いたしましたのでご報告いたします。
この度、訪日客数の多い東アジアの国と地域【中国】【韓国】【台湾】【香港】に向けて、新型コロナウイルス感染症終息後の訪日意欲や、日本に対する印象など、以下の項目でアンケートを実施しました。
1.新型コロナウイルス感染症が終息したら日本に行きたいですか?
2.日本にはいつ頃行きたいですか?
3.新型コロナウイルス感染症の流行前と後で日本に対する印象は変化しましたか?
4.新型コロナウイルス感染症の流行前と変わらず、ECサイトを通して日本の商品を買っていますか?頻度の増減はどうですか?
■新型コロナウイルス感染症が終息したら日本に行きたいですか?
「新型コロナウイルス感染症が終息したら日本に行きたいですか?」という質問に対する回答は以下の通りになりました。
調査したすべての国と地域で、「行きたい」と回答した人が80%以上の結果となり、中でも香港は96%と最も多く、訪日意欲が高いことがわかりました。
■日本にはいつ頃行きたいですか?
「日本にはいつ頃行きたいですか?」という質問については以下の結果となりました。こちらの設問に関しては、各国の出国許可・日本の入国許可で大きく変化しますが、訪日客の意識としては、一番早い日程(2020年7~9月)で回答した割合が最も多かったのが台湾の20.4%、その他の国と地域は2020年10~12月の回答が最も多いという結果となりました。
また、韓国は2020年10~12月の回答が23.2%、2021年10月以降の回答が21.2%と、票が割れており、意識の差が大きいことがわかりました。
■新型コロナウイルス感染症流行前と後で日本に対する印象は変化しましたか?
「新型コロナウイルス感染症流行前と後で日本に対する印象は変化しましたか?」という質問については以下の通りです。調査したすべての国で「変わらない」の割合が半数以上を占めていますが、全体的に日本に対する印象は悪くなった結果となりました。
「良くなった」の回答が最も多い中国に関しては、コロナウイルス感染症流行初期段階における日本の受け入れ状況や支援などが好意的に受け止められたことが影響していると考えられます。
対して、「悪くなった」の回答が最も多い国は韓国という結果となりました。印象が悪くなった国は、日本と比較して新型コロナウイルスの抑え込み・終息が早かったため、日本に対する印象が悪く映ったことが推測できます。
【自由記入欄(一部抜粋)】
・中国:「一部の日本人は中国人に対してより不親切になった。」「コロナ流行初期の段階で中国を支えてきた。」「日本人の中国人への援助に感謝します。」
・韓国:「コロナ対応における取り組みに失望した。」「コロナ対応は不十分だが、日本に旅行に行きたい気持ちは変わらない。」
・台湾:「対応が遅い」
・香港:「互いを尊重し合い、マスクを着用している」「対応が遅い」「感染症への意識が低い」
■新型コロナウイルス感染症流行前と変わらずECサイトを通して日本の商品を買っていますか?頻度の増減はどうですか?
日本製の商品購買に関する設問に対しては以下の結果となりました。全体的に「買っている(頻度は変わらない)」の割合が高い一方で、台湾はコロナの影響で購入を控えている人が30%以上いることが分かりました。
■アフターコロナに向けたプロモーションについて「日本の信頼を勝ち取るようなアプローチも必要」
今回のアンケートを通して、全体的に訪日意欲は高いものの、日本への印象はコロナウイルス流行前と比較して悪くなるという結果となりました。また、各国の訪日のタイミングについて、抑え込みのタイミングが早かった地域とそうでない地域で、訪日のタイミングに差が出てくることが予測できます。(実際には各国の出国制限/日本側の入国制限により左右されます)
これからアフターコロナに向けた訪日プロモーションを考えるにあたって、日本に対してのイメージが悪化した国や地域に関しては、プロモーションを行うのに加えて日本の信頼を勝ち取るようなアプローチを行っていく必要があると考えられます。
■調査概要
【調査主旨】
東アジア アフターコロナに向けた意識調査
【調査要綱】
対象の国と地域:中国、韓国、台湾、香港
調査期間:2020年5月1日~2020年6月12日
対象:対象の国と地域の各100名以上、18歳以上の男女