補助金「活用した」67% アクリル板、サーモグラフィーを設置
旅館・ホテルへの「新型コロナ対策」に関するアンケート調査では、初めに、誰がウイルス対策や衛生管理の指導を行っているかを選択形式で聞いた(複数回答)=グラフ1。最も多い回答が「支配人」(62.8%)で、以下、「社長」(58.1%)、「各部門長」(55.8%)の順だった。いずれも6割前後の回答率となったこの3役が中心になってウイルス対策を実施していることが分かる。
次に、コロナ感染対策製品の購入にあたり行政などの補助金制度(小規模事業者持続化補助金など)を活用したかどうかを質問した=グラフ2。結果は、「活用した」が66.7%と最も多く、3軒に2軒の割合となった。「活用していない」は31.0%、「申請中」が2.4%だった。
補助金を「活用した」と回答した旅館・ホテルに何に活用したかを聞いたところ(複数回答)、「アクリル板の設置」が76.0%、「サーモグラフィーカメラの設置」が52.0%となった=グラフ3。「その他」は28.0%で、具体的には空気清浄機、除菌機、消毒液などが挙がった。
補助金を「活用していない」という旅館・ホテルには、その理由を聞いた。一番多いのは「購入した時点で補助金制度を知らなかった」であり、補助金制度についての情報が旅館・ホテルにうまく行き届かなかった状況がうかがえる。その他、「施設の規模が大きすぎたため」「当時は旅館・ホテルが対象外だった」といった声が聞かれた。
最後に「メーカーなどに求めたいコロナ対策商品」について教えてもらった。回答をいくつか列挙すると、「衛生・消毒用品がもっと安価になってほしい」「良質で1枚10円を切る使い捨てマスク」「マスクすらも不要となるような空間除菌システム(ツール)」「エレベーターのボタンや手すりなどのアルコール消毒が不要になるような抗菌対策商品」。いずれの商品もきっと多くの旅館・ホテルが買い求めるであろう。各種のメーカーから開発、販売されることを期待したい。