【データ】新型コロナウイルス感染拡大による 暮らしや心の変化と旅行に関する市場調査 JTB総研調べ

  • 2021年3月12日

旅行「自粛意識」強い 宿は「感染防止対策」を重視

 JTB総合研究所は、1月に実施した「新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化と旅行に関する意識調査」の結果を2月16日に発表した=既報。旅行について自粛意識が強く、また、国内の宿泊施設を選ぶ際には「館内の感染防止対策の徹底」を重視していることなどが分かった。同調査の結果を抜粋して紹介する。

 調査時点での旅行に対する考え方について、あてはまる項目を選んでもらったところ、全体として今は自粛意識が強い傾向が見られたが=図1、前年のコロナ禍の旅行(20年4~12月)経験の有無、あるいは性年代により差異が明らかになった。

 緊急事態宣言下の行動として「今は、国や自治体の意向に沿って移動を自粛するべきだ(全体26.8%)」は最もあてはまると考えた人が多かった項目で、前年の旅行経験の有無には違いがほとんどなかったが、性年代別では男女共年代が上がると自粛すべきと考える割合が高い結果となった。GoToトラベルについては、「GoToトラベルが再開されたら、ぜひ利用したい(全体15.7%)」は前年の旅行経験がある場合は32.8%で、旅行経験なしの6.1%と大差がついた一方、性年代別では大きな差は見られなかった。

 コロナ禍でのデジタルツールの急速な普及に起因する、リアルな旅行の代替の可能性に関しては、「自由な旅行やお出かけができなくなり、実際に現地に行くことの大切さを実感した、している(全体14.4%)」を選んだ割合は、前年の旅行経験有りが20.4%と大幅に高い。また「オンラインで旅行気分を味わったり、土産物はネットショッピングができたりするので、実際に旅行をしなくてもよいと思うようになった(全体3.9%)」は前年の旅行経験有りが4.9%、なしが3.4%と僅差だった。しかし、性年代別では男女共に若い年代は「実際に旅行をしなくてもいい」の割合が高くなった。

 今のところ、リアルな旅行体験がオンラインツアーに替わる動きはみられないが、リアルな旅行は実際に経験を重ねることで価値が深まると理解できそうだ。

 21年に旅行を予定している人に、今後どんな状況であれば旅行に行きたいかを聞いた=図2。高い順から「良いプランや宿泊施設がとれれば(33.1%)」「新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向になれば(29.8%)」「新型コロナウイルスの終息宣言が出たら(28.9%)」という結果だった。昨年9月調査時は感染者が減少傾向で旅行再開が始まっていたこともあり、新型コロナに関する項目が減少し、旅行プランや旅行先の環境に関心が移っていたが、今回の緊急事態宣言下での調査では再び新型コロナへの関心が高まった。

 しかし、一度は旅行が再開されていたこともあり、昨春の緊急事態宣言時の調査時に比べ、旅行プランや旅行先の環境への関心は高い状態を維持していると言える。

 一連の調査で、国内の宿泊施設の選択の際に重視することについて、県をまたいだ移動が可能になった昨年6月から聞いていた=図3。「施設の感染防止対策」についてはほぼすべての項目で、6月、9月調査よりも重視する結果となった。「使い捨てのアメニティやスリッパなどが提供されること(17.7%)」は前回から3.8ポイント伸びている。一方で「感染症対策において第三者機関の認定を得ていること」は前回からほとんど伸びていなかった。どちらかというと、宿泊者は実際目で見て具体的に確認できることを重視しているのかもしれない。

 また「個室で食事ができること(25.7%)」は前回から5.2ポイント増加、「部屋食で食事ができること(23.6%)」は3.5ポイント増加した。世間で言われている会食や食事による感染を日頃から意識している結果といえそうだ。

 露天風呂付き客室や貸し切り風呂の利用、国内外の団体客を受け入れない施設など、前回調査より他の宿泊客との接触を避けること、また「巣ごもり」を求める傾向が明らかになった。

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